2023年のF1世界選手権 第6戦 エリミア・.ロマーニャGPから、ブランケットで加熱する必要のないピレリの新しい雨天用タイヤが導入される。仕様の変更は、ロンドンのF1本部で行われたF1コミッションの会議で正式に承認された。
F1/FIAの声明によると「ピレリはチームの協力のもと、テストに成功し、従来の仕様よりもはるかにパフォーマンスの高いウェットウェザータイヤにたどり着いた。このタイヤはブランケットを使用する必要がない」と述べた。新しい使用は、いくつかのチームが冬の間に行ったウェットウェザー専用のテストセッションを受けて導入されたもので、もともとはウェットタイヤとドライタイヤの両方でブランケットが禁止される2024年に向けてのものであった。近年、2021年のベルギーGPを筆頭に、いくつかのレースで物議を醸したウェットコンディション、特に視認性が大きな話題になっている。また、F1コミッションは、新しいウェットウェザー・パッケージ・プロジェクト(水しぶきを抑えるように設計されたホイールアーチをクルマに装着する)を今季半ばにコース上でテストすることを確認した。FIAはすでに独自のCFD研究を行っているが、チームは今回、空力テストの制限とコスト上限の両方から、アーチの影響に関する風洞実験とCFD作業を行う正式なゴーサインを得たことになる。「さらにFIAは、前回のF1コミッションで提示されたウェットウェザー・パッケージ・プロジェクトに対する各チームからの支援の申し出に感謝している」「チームが空力試験制限(ATR)の制限外とコスト上限外でそのような作業を行えるようにするための技術指令が準備されている。トラックテストは2023年の第2四半期か第3四半期に計画される」昨年末、FIAの新シングルシーターディレクターであるニコラス・トンバジスは、このプロジェクトについて、いくつかの見解を示している。「我々は、このプロジェクトが年に2、3回、あるいはそれ以上の頻度で使用されるものになると考えている」とニコラス・トンバジスは語った。「一滴の雨が降るたびに、突然、このようなものを設置しなければならないようなことは避けたい」「これらのデバイスが空力全体に与える影響が比較的小さいことを確認したいので、CFDシミュレーションを何度も行った。影響はまだあるが、それほど大きなものではない」「また、雨の飛沫などもシミュレーションし、噴霧にどのような影響を与えるかを調べている。シミュレーションで苦労しているのは、ディフューザーからの飛沫とタイヤからの飛沫の相対的な割合を決定することだ」「解決策が見つかったら、いくつかのプロトタイプを作成し、何台かのクルマで走らせて、きちんと評価するつもりだ」