ピレリは、バーレーンテストに2015年以降のタイヤウォーマー禁止に備えたプロトタイプタイヤを持ち込む。今週の水曜日から土曜日にかけて、今年2回目となる4日間の公式テストがバーレーンで行われる。最終テストとなる3回目のプレシーズンテストも、今月末にバーレーンで行われる予定。気温20℃以上の温暖なコンディションは、低温と雨に見舞われたヘレスでの今年1回目のテストとは対照的となる。
バーレーンテストには全チームが参加する予定で各チームは、大きく変化した新型マシン(1.6リッターターボエンジンと先進的なエネルギー回生システム)と今シーズン新しいコンパウンドとタイヤ構成が導入された最新世代のピレリタイヤとの相互作用を引き続き最適化する。トラックには、タイヤ動作の大半の局面に高い縦方向の負荷を課す多様なスピードとコーナーが存在するため、理想的なテスト開催地となっている。各チームには、インシーズンテストを含む今シーズンのテスト用として、合計135セットのタイヤが供給される。3回のプレシーズンテスト用として85セットが供給される。ヘレス用に25セット、バーレーンでの2回のテスト用にそれぞれ30セットが供給される。バーレーンでは、各チームは3つのスリックコンパウンド(ハード、ミディアム、ソフト)をテストすることができる。さらに、低温でも迅速なウォームアップが可能になるゆにピレリが開発した“winter”ハードコンパウンドもテストすることができる。ヘレス用に設計されたこのタイヤが高い気温の下でどのように動作するのかを評価するため、各チームがバーレーンでの使用を求めた。2014年型“standard”ハードコンパウンドにはオレンジのマーキングが施されているのに対し、“winter”バージョンにはマーキングが無いため、両者を識別することができる。また、ピレリは2014年型タイヤ構造とコンパウンドのミディアムタイヤを各チームに1セット追加供給する。しかし、このタイヤは“プロトタイプ”という位置づけで、2015年以降禁止される予定のタイヤウォーマー無しでのタイヤ動作をテストする目的で使用される。各チームが使用できる30セットのうち、22セットの4種類のスリックタイヤ(ハード、“winter”ハード、ミディアム、ソフト)。これらは、ピレリが各チームと合意の上で選択したもの。残りの8セットは、各チームが独自の走行プラムに合うように各チームによって選択されたものとなる。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「ヘレスでの今年1回目のテストは、各チームが一新されたテクニカル・レギュレーションに初めて触れることに終始したため、期待された走行は限定的なものとなり、タイヤの評価は優先事項とはなりませんでした。さらに、南スペインとはいえ、ヨーロッパの冬のコンディションは、我々がシーズン中に遭遇するコンディションとはかけ離れたものでした。バーレーンでは、より良好な気候と多くの走行が期待されます。したがって、我々と各チームは、タイヤに関してより多くのデータと知識を吸収することができるでしょう」