セルジオ・ペレスは、フォース・インディアを相手取って法的措置を取った経緯を説明。報じられている内容には誤解があり、このままではチームが潰れてしまいかねない状況のなかで管財人の管理下に入れることがチームを救うための手段だったと説明した。F1ハンガリーGPの週末、フォース・インディアは破産申請を行って管財人の管理下に置かれていることが明らかになった。
報道では、BWTとダイムラー/メルセデス・グループの支援を受けたセルジオ・ペレスと彼のマネージャであるジュリアン・ジャコビが関連する会社が債権回収のための訴訟を起こし、チームに400万ドル(約4億4400万円)以上の支払いを求めているとがクローズアップされた。さらにフォース・インディアのチームオーナーであるビジェイ・マリヤは、セルジオ・ペレスが訴訟を起こしたことでチームは破産申請に追い込まれることになったと名指しで批判していた。しかし、セルジオ・ペレスは7月28日(土)に声明を発表。報じられている内容は間違っており、フォース・インディアのチームスタッフからの要望を受け、チームを救うための手段としてチームをあえて管理下に入れるための訴訟を起こしたと説明した。「この数日間で起こったことについての僕の意見をみんなに伝えたい」とセルジオ・ペレスは述べた。「悲しいことに僕を傷つける多くの間違った情報をメディアで目にした。僕の純粋な意向は400人以上のチームメイト(従業員)たちの仕事を救うことだった」「僕はチームメイトたち、そして、僕のプロキャリア、個人的な生活をずっとサポートしてくれたファンのみんなに信頼のメッセージを送るためにこれを書いている」「フォース・インディアはじばらく危機的な財政状況にあった。今週水曜日(25日)、債権者のひとりがチームを清算させようとしてロンドンの裁判所にいた。成功すれば、チームは即時に停止し、全員が彼らの職を失うことになっていた」「僕自身、チームの債権者のひとりとして、“アドミニストレーション(管理)”と呼ばれる会社の運営を続けながら、新しいオーナーを探すことができる異なる法的手続きを英国裁判所で利用できないかと相談された」「僕たちは迅速に動かなければならなかったし、幸いにも昨日僕たちはメルセデスとBWTからのサポートのおかげで法廷審問を行い、裁判官は僕たちの申請に合意した」「結果としてチームは今、チームを売却し、チームで働く400人の素晴らしい人々の仕事を救うことができる管財人の管理下にある」「とてもストレス多い数カ月だったけど、正しいことをすることが重要だし、チームには今、とても明るい未来があると思っている」また、セルジオ・ペレスは、予選後にメディアの取材を受けて同じように経緯を説明した。「僕たちはチームで働く400人の人々を守るために行動を起こさなければならない地点に到達していた」とコメント。「本当は僕はこのようなことに関わるのは好きではない。結局のところ、僕はドライバーに過ぎないし、走るためにここにいる。集中したかったけど、そうもいかない状況になった」「チームのメンバーの数人からチームを救い、そこで働く400人を守れないかと相談があった。僕にとってそれは難しいことだった。感情的にも精神的にも本当に大変なことだし、レーシングドライバーとして自分のドライビングに集中できなくなっていた。それ以外にもかなり多くのことがあった」「でも、現時点で見えていることよりもはるかに大きなイメージだ。僕たちは苦しい時期に入るかもしれないけど、チーム全体にとって本当に良い結果になると思っている」セルジオ・ペレスは、彼の後援者は昨年からお金を貸していたが、別の債権者にとって清算が進められていれば、チームが管財人の管理下に入ることなく潰れてしまう危険にさらされていたと説明した。「別の債権者から清算の申し立てがあったし、それではチームは完全に閉鎖しまう。そのため、僕はチームを救い、引き金を引き、チームを管理に入れることを求められた」とセルジオ・ペレスはコメント。「僕の未払いの負債とは無関係だった。僕がそれを行った唯一の理由はチームを救うこと、チームにもっと良い未来をもたらすことだった」セルジオ・ペレスは、ビジェイ・マリヤの自分への発言を聞いて“心が痛い”と認め、判決以来、彼とは話をしていないが、彼にとっても良い結果になることを期待していると述べた。「何が起こったとしても、僕はビジェイがそれに満足し、良いメリットを得られることを願っている」とセルジオ・ペレスはコメント。「第2に僕はチームがより安定して、次のレベルに進み、レーシングチームになることができればと思っている。僕たちはこのようなことが起こって以来、もうレーシングチームではなかった。グループ全体がより良くなることができれば僕は満足だし、その後も幸せなことを願っている」