元F1ドライバーのアレックス・ザナルディが負った脳損傷は、7度のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハが負ったものほど重度ではない。そう語るのはザナルディの手術を担当したジュゼッペ・オリヴィエ医師だ。先週、アレックス・ザナルディはイタリアでハンドサイクルレースに参戦中に対向車線にはみ出してトラックと正面衝突。頭部と顔面に深刻な怪我を負ったと報じられている。
現在、アレックス・ザナルディは、集中治療室で人工呼吸器を繋がれた状態でこん睡状態のまま3日間を過ごしており、ジュゼッペ・オリヴィエはザナルディの容態は“深刻”だと語る。「彼が目覚めるまで、我々は彼の神経学的状態が何であるかを知ることはないだろう。彼が目覚めるならの話だがね」とジュゼッペ・オリヴィエは語る。「深刻な状態とは、誰かが死ぬ可能性がある状況を意味する」しかし、ジュゼッペ・オリヴィエは、アレックス・ザナルディの額、顔、目の損傷は「ミハエル・シューマッハの損傷よりも少ない」と La Gazzetta dello Sport に語った。実際には2013年にスキーで岩に頭を強打して脳に損傷を負ったとされるミハエル・シューマッハの正確な容態はまったく公にはなっていない。 「びまん性軸索損傷は大脳皮質全体にわたる非常に広範な損傷であり、そこから通常の認知機能および運動機能に戻る可能性はほとんどない」とジュゼッペ・オリヴィエは述べた。「少なくとも今のところ医師として理解できるのは、ザナルディはこの怪我には苦しんでいない」「重要なのは影響のポイントではない。内部の怪我とどれだけの損傷が頭蓋骨内に広がっているかだ」ジュゼッペ・オリヴィエは、アレックス・ザナルディを昏睡状態から起こそうとするのはまだ時期尚早だと語った。「このタイプの怪我では、患者を起こして損傷を評価し始めるのに数日かかる。1週間、もしくは2週間が必要になるかもしれない」とジュゼッペ・オリヴィエは語った。「我々に頭部に大きな怪我を負った脆弱な患者について話しており、細心の注意を払わなければならない。彼がアスリートであり、そのような良好な身体状態にあることは楽観主義の一因でもある」
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