日産は、新たに創設されるLMP3(ル・マンプロトタイプ3)耐久レーシングカテゴリーへエンジン供給を行うことを発表、これでプロトタイプレーシングカーのカテゴリーを網羅することになる。日産のスポーツカーレーシングに対するコミットメントは明確。新たに立ち上げたLMP1プログラム、他を圧倒してきたLMP2エンジンでの成功、そしてこのLMP3に関する発表は、日産が耐久レースに関して辿ってきた道筋で成功を収めてきたことの証となる。
これにより、日産/プレイステーションGTアカデミーの勝者は、どのカテゴリーにおいても日産で活躍を続けることが可能となる。日産GT4、GT3車両で経験を積んできた勝者たちは今後、LMP3でスポーツカーレーシングを学んだ後にLMP2へステップアップすることでル・マン24時間への参戦が可能となり、さらに腕を磨くことで、日産のLMP1マシン、NISSAN GT-R LM NISMOでスポーツカーレースの世界最高峰に挑むチャンスが広がる。このLMP3部門は、ACO(フランス西部自動車クラブ ル・マン24時間レースの主催者)がコスト効率を目指して創設したメンテナンスが比較的容易なプロトタイプレーシングカーで、コンストラクター、チーム、ドライバーにとっては耐久レースの入門編として挑むことのできるカテゴリー。2015年はヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)、アジアン・ル・マンシリーズで参戦が可能となるこのプロトタイプレーシングカーは数々のマニュファクチャラーが製作する予定だが、いずれも一台は日産のエンジンを搭載することになる。米国テキサス州にあるサーキット・オブ・アメリカで会見したニスモのグローバルヘッドオブブランド、マーケティング&セールス、ダレン・コックスは「この新しい部門の創設を歓迎します。若手やジェントルマンのドライバーがプロトタイプでレーシングスキルを積むことができる、コストを抑えたエントリーレベルのカテゴリーを創設したACOを讃えます。私たちは言うまでもなく、モータースポーツのすべてのレベルにコミットしますし、私たちのドライバーがステップアップしていく姿を見ることは私たちの喜びでもあります。LMP3に関わることで、私たちもこのカテゴリーとの関わりをさらに深めることになりますし、私たちのドライバーが日産からLMP1を目指していく道筋をつけることができます」と述べた。このLMP3パワープラントは、ニスモのチューンによる5リットルNA・V8エンジン、日産VK50VEとなる。日産は、この数年間、LMP2部門のトップレベルにエンジンを供給し、2014年は耐久レースの最高峰イベント、ル・マン24時間でクラスのトップ5を独占した。日産は「LMP3、LMP2、LMP1とこのカテゴリーにおける活動を網羅することで、日産は2015シーズンのスポーツカーレーシングでも活躍を誓う」としている。
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