ヤマハのファクトリーチーム、Movistar Yamaha MotoGPは19日(木)、スペインのマドリードにあるテレフォニカ本社で2017年型「YZR-M1」を発表した。ヤマハのエンジニアたちはオフシーズンを通じてマシン開発に取り組んできた。1月30日から始まるセパンテストでは、バレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスがマシンのさらなるチューンアップを進め、チーム一丸となって、MotoGP世界選手権のチャンピオン奪還を目指す。
世界選手権で9回のタイトルを獲得するバレンティーノ・ロッシは、2014〜2016年の3シーズンにわたりランキング2位となっており、今年こそは10回目となる世界の頂点を狙います。昨年は開幕戦から大活躍。そして第2戦のアルゼンチンGPで、初の表彰台を獲得。ときに外的要因に阻まれたこともあったが、決して攻撃の手を緩めることはなく、第4戦スペインと第6戦カタルニアでの優勝を含めて合計10回の表彰台を獲得し、2016シーズンの終盤までチャンピオンの有力候補であり続けた。そして、ロッシとそのチームメイトのコンスタントな活躍が、ヤマハに通算7回目となるMotoGPのチーム・タイトルをもたらした。そしてMovistar Yamaha MotoGPのニュー・フェイスが、スペインの若き才能、マーベリック・ビニャーレスです。ビニャーレスは最高峰クラスを2年間経験したのちにヤマハ・ファクトリーに加入。昨シーズンは第12戦イギリスGPで見事、優勝を飾ったほか、フランス、日本、オーストラリアで3位表彰台を獲得してランキング4位の好成績を残している。そしてシーズン終了後にはバレンシア・テストで初めてヤマハ「YZR-M1」に乗り、2日間ともにトップタイムをマークする快挙を達成した。 2017ヤマハ「YZR-M1」ニューカラーリングをお披露目 Movistarの新しいロゴのほかに、「Blue Core(“走りの楽しさ”と“燃費・環境性能”を両立するヤマハの新世代エンジン)」のロゴが、新たなデザインとして加えられ、より深みを増したヤマハ・ブルーとともにシックに仕上がった。またMovistar Yamaha MotoGPの新しいロゴが発表された。Movistarの「M」がより際立つものとなっており、2017年型「YZR-M1」のカラーリングにも反映されている。フェアリングの両サイドおよびマシンのフロント部分に、この新しいMovistarのロゴがデザインされている。チームはヤマハのbLU cRUプログラムへのサポートをする。bLU cRUプログラムは、青い車体で、レースを楽しむ、レースを愛する、若いライダーたちの才能を伸ばすため、その機会とモチベーションを安全性と専門的な環境とともに提供するもの。ロッシとビニャーレスは、このアンバサダーを務め、エントリークラスのライダーたちの手本としての役割を担う。リン・ジャービス (ヤマハ・モーター・レーシング、マネージングダイレクター)「この3年間、我々チームは常に高い競争力をアピールし、Movistarとのパートナーシップを通じてコースの内外で大きな成果をおさめてきました。Movistarとヤマハはいずれも、MotoGP世界選手権で長い歴史を持つブランドであり、両者のコラボレーションが年を追うごとに、より強力なものへと成長していることを誇りに思っています。それゆえ、2017年型YZR-M1をお披露目するにあたり、Movistarの本拠地、マドリードのDistrito Telefónicaほど適した場所はないと考えます。新型マシンのフェアリングには、より鮮明なライン、より深いブルー、そして非常に強いMovistarのブランド性がデザインされました。また、同時に発表されたMovistar Yamaha MotoGPのロゴも、両社のパートナーシップを象徴するものとなっています。我々は今日、2017シーズンを正式にスタートし、新しいライダーとともに次の段階へと進み始めます。それは新たな始まりです。だからこそMovistarのスローガンである“We Choose to Make History”は、この場に最もふさわしく、我々がその信念に沿って努力していくべきものなのです。新たに迎えたマーベリック・ビニャーレスは、MotoGP初タイトルを狙っています。そしてバレンティーノ・ロッシもまた、10回目のチャンピオン獲得を視野に見据えているのです。ふたりとも、それぞれの目標に向かって貪欲に勝利を目指し、そのなかで多くの見ごたえあるトップ・バトルを展開することになるでしょう。彼らの熱意、そしてエンジニアやチーム・スタッフの献身があれば、今シーズンもまた、非常に競争力の高いチームとしてエキサイティングなシーズンを送ることができると確信しています」バレンティーノ・ロッシ「冬休みが終わって、チームが新しいシーズンのスタートを発表するのは非常にエキサイティングなことです。ライダーやチームだけでなく、ファンのみんなもいつも楽しみにしてくれています。僕自身も新しいシーズンのスタートが、本当にうれしい。マシンが恋しくて仕方ありませんでした! セパンで行われるテストはとても楽しみです。きっといいアイディアが浮かぶと思いますし、なにより2017年の新しいカラーリングのマシンを初めてコースに連れ出すことができるのですから。今年も、競争力を高めて毎回、優勝を目指して戦っていきます。今年は新しく、非常に強力なチームメイトを迎え、一緒にたくさんの楽しい経験ができると信じています」マーベリック・ビニャーレス「バレンシアとマレーシアでテストを終え、マシンを降りたあとの気分は最高でした。Movistar Yamaha MotoGPは100%のレベルにあり、自分が希望していたレベルにあると感じられました。すぐにでも上位で戦えるとわかったので、チームの全員が開幕を待ちきれないほど楽しみにしています。今日、とても美しいニュー・マシンを見て、今すぐ乗りたいと思いました。子どものころ、M1に乗るバレンティーノをテレビで観ていましたが、今は僕がチームの一員としてここにいます。まさに夢が現実になりました! とてもうれしくて、全力で挑みます。ヤマハ、Movistar、そしてもちろん、チームに心から感謝しています。彼らが温かく迎えてくれたおかげで、素晴らしいシーズンのスタートを迎えることができました。まるで家族のような感覚に、正直なところとてもびっくりしています。外から見たら非常に厳しいプロフェッショナルなチームですが、中に入ってみると信じられないくらいに居心地がいいんです。僕らをサポートしてくれるみんなに感謝しています。今年はいい年になりそうです!」
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