雨に見舞われたチェコGP予選はリンスが6番手金曜の天候から一転し、土曜日のブルノサーキットは朝から雨に見舞われ、午前のFP3はウェットコンディションでスタート。急な路面コンディションの変化にも関わらず、ワイルドカード参戦のシルバン・ギントーリが3番手でセッションを終え、チームを湧かせる。
MotoGPマシンでのウェットコンディション走行経験の少ないルーキー・ジョアン・ミルも周回を重ねる毎に順調にタイムを上げるが、他ライダー同様、金曜のFP2タイムを更新することはできず、アレックス・リンスのみがトップ10に留まり、ストレートQ2行きを決める。予選に向けての最終セットアップを決定するFP4は雨が降ったり止んだりの難しいコンディションとなり、3人のライダーはそれぞれコンディションに適したセットアップを探るために周回。Q1セッションではミル、ギントーリがQ2行きを賭けて激しいアタックを繰り返すが、ギントーリは15番手、またFP3でのポジティブなフィーリングを得られず、このセッションで苦戦を強いられたミルは悔しい19番手に留まり、どちらもQ1敗退となった。決勝グリッドを決定するQ2セッションでも天候は回復せず、ウェットとドライが混在するコンディションで15分の短いセッションがスタート。タイヤ選択が鍵となったこのセッションで、リンスは計測1周目にウェットタイヤで2番手タイムをマーク。2度目のアタックではスリックタイヤを選択してギャンブルに出るも、セッション終盤に再び雨が降り出し、タイムアップは叶わず6番手で終了。明日の決勝は2列目グリッドからのスタートとなる。ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「今日は天候の変化で路面のコンディションがかなり難しい状態でしたが、アレックスはうまく状況をマネージメントして2列目グリッドに留まることができました。残念ながらジョアンはこの難しいコンディションでは本来のポテンシャルを発揮することができませんでしたが、チームは明日の決勝に向けて最善を尽くしますし、あとは彼が良いスタートを切ってくれるのを願います。今日はシルバンもウェットコンディションで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、チームを盛り上げてくれました。決勝で3人のライダーが思いきり勝負できるためにも、明日は晴れてドライレースになってほしいですね。」アレックス・リンス「難しいコンディションを予選6番手で終えることができたことはまずまずの結果だと思っているし、ドライでもウェットでも良いペースで走れているから、明日の決勝がどんなコンディションであっても準備はできているよ。Q2は路面のコンディションが微妙だったからタイヤ選択が本当に難しかったけど、僕はスリックでギャンブルすることを選択したんだ。路面はウェットとドライの半々でタイムを上げることはできなかったけど、ペースも安定しているし、グリッド位置も悪くないから、あとは決勝で全てを出し切るのみさ。」シルバン・ギントーリ「朝のFP3はウェットコンディションで3番手だったし、Q1ではもうちょっとでQ2に行けるかってところだった。今回は自分自身も本当に楽しく乗れているし、チームの力にもなれていると思うから、僕らテストチームにとっては昨日に続いて素晴らしい1日だったよ。フィーリングもリズムも良いので、今日までの結果には満足しているし、明日の決勝もこのまま良い流れに乗れるといいね。」ジョアン・ミル「ウェットコンディションでのフィーリングはかなり良くて、セッティングを変更する毎にパフォーマンスが上がっていたんだけど、予選ではなぜか同じようなラップタイムで走ることができなかった。今晩エンジニア達にその理由を分析してもらって、対策を考えてもらうことになっているよ。明日は晴れ予報だから、朝のウォームアップでレースペースをしっかり見極めることが重要だね。」