スズキは、MotoGP 開幕戦カタールGPでアンドレア・イアンノーネがトップ10フィニッシュ。アレックス・リンスは悔しい転倒でリタイヤだった。共にフロント・ミディアム、リア・ソフトという同様のタイヤコンビネーションでカタールGP決勝に挑んだチームスズキエクスターライダーのアンドレア・イアンノーネ、アレックス・リンスは、スタートシグナルと共にコースに飛び出し、後方11番手からスタートしたイアンノーネは一気にポジションをジャンプアップし、フロントグループに喰い込む。
その後もレース中盤までトップグループでバトルを繰り広げたが、中盤以降フロントグリップに苦しみ、徐々にペースダウン。我慢を強いられるレースとなるも、終盤までバトルを繰り返しながら、開幕戦を9位で終える。一方MotoGP2年目のシーズンを迎えたアレックス・リンスは、スタート直後にポジションダウンし、チームメイトにも先行を許すことになるも、2度のファーステストラップを記録(3ラップ目・1:55.675、6ラップ目・1.55.331)しながら、ハイペースでフロントグループを追い上げ、トップ5フィニッシュを目指して果敢に攻め続ける。しかし残り10周のサインを通過した先の2コーナーでミスをし、わずかにオーバーラン。汚れた路面でフロントが切れ込み、痛恨の転倒を喫して、そのままリタイヤとなった。アンドレア・イアンノーネ「結果には納得していないけど、昨年のカタールGPと比較すると内容的にはかなりの進化を感じられたから、残念な反面、不満ってことはないよ。GSX−RRのポテンシャルも改めて実感することができたしね。スタートはうまくいって、序盤はトップグループに問題なくついていくことができたのだけど、中盤にフロントのグリップが低下してからは自信を持って攻めることができなくなってしまった。昨日も同じ問題を抱えていたのだけど、テストの時とフィーリングが違うのは、路面のコンディションのせいじゃないかと思っているんだ。だとしたら問題解決はそんなにややこしくないのだけどね。とにかく開幕戦は完走したかったから、転倒しないように注意して最後まで走ったけど、全てはポジティブな方向に進んでいると思っているし、良い結果に繋げられる自信もある。アルゼンチンGPが待ちきれないよ。」アレックス・リンス「決勝は残念な結果になっちゃったけど、決勝リザルトを除けば、今週は大きな収穫のあった週末だと思っているよ。スタートはいまいちだったけど、レースは良いペースで走れたし、ドビツィオーゾの後ろを走っている時は、かなりフィーリングもよかった。ホームストレートでペトルッチと競り合った時、抜かれないようにちょっと無理したために転倒しちゃったのだけど、それも含め、今後に向けて多くの事を学んだよ。スタートと序盤がいかに大事なのかもよく分かったしね。マシンのポテンシャルは十分証明できたので、アルゼンチンでは結果を残せるよう、さらに頑張るよ。」河内健 (テクニカルマネージャー)「今日の結果は、私たちが期待していたものとは違っていました。アレックスは途中までは非常に良いレースをしてくれ、トップグループに喰らいついていけたのですが、残念ながらレース半ばで転倒してリタイヤとなってしまいました。アンドレアのペースも予想していたよりは苦戦し、思ったペースでは走れなかったのですが、最後までなんとか我慢して、完走という結果を残してくれました。非常に残念なレースではありましたが、私たちのパフォーマンスの片鱗は見せることができたと思うので、また再びチャレンジをしたいと思います。今は早く次のレースをしたくて仕方がありません。引き続き応援をよろしくお願いします。」ダビデ・ブリビオ (チームマネージャー)「決勝結果はもちろん満足のいくものではありませんでしたが、今週末は、今後に反映できる数々のポジティブな要素もありました。アレックスは今日素晴らしいレースをしていたのに、レース中盤で転倒・リタイヤとなってしまい、結果に繋げられなかったことが本当に悔やまれますが、彼のパフォーマンスが、我々が確実にステップアップしていることを証明してくれたと思っています。まだまだシーズンは始まったばかりで、雪辱のチャンスはたくさんあるはずなので、まずは次戦のアルゼンチンで再びチャレンジしたいと思います。アンドレアは、スタート直後はよかったのですが、フロントのグリップが落ちてからは思うようにプッシュできず、トップグループに取り残される形で9位ゴールとなりました。しかし彼に関してもポジティブな要素は多々あるので、まずは現状の問題解決に向け、早急に対処の方法を考え、引き続き、次戦に向けて準備を進めていきます。」
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