MotoGP 第11戦オーストリアGPの予選は、午前中のフリー走行でトップタイムをマークしてQ2に進出したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、予選でも快調にラップを刻み、3戦連続今季5度目のポールポジション(PP)を獲得した。初日のフリー走行は、決勝に向けてさまざまなことにトライし、ミスもあって7番手だったが、2日目のFP3でトップタイムをマークしてQ2進出を決め、その後のFP4でもトップタイム。完ぺきな仕上がりをみせた。そしてQ2でもライバルを寄せ付けない速さでPP獲得となった。
これでマルク・マルケスは、世界選手権125cc時代から通算70回目のPP獲得となり、史上最多記録を再び更新した。昨年の大会は、マシンのセットアップに苦しんで5位。表彰台に立つことができなかった。今年は前戦チェコGPで今季3勝目を達成。今大会は、昨年の雪辱と今季4勝目の期待が膨らむ。チームメートのダニ・ペドロサは、FP3でタイムを更新できず、初日の3番手から14番手へとポジションを落とした。そのためQ1からのチャレンジとなり、このセッションで2番手タイムにつけてQ2進出を果たした。しかし、Q1を走っているためにタイヤをセーブしなくてはならず、Q2では100%のアタックができず8番手に終わった。しかし好調な走りは変わらず、決勝では3戦連続の表彰台獲得と、マルケスとの1-2フィニッシュが期待される。カル・クラッチロー(LCR Honda)は9番手タイムでQ2進出を果たすが、FP3の転倒の影響で100%の走りができず、予選は9番手に終わった。加えて、2カ所しかない左コーナーの攻略に苦戦し、攻めの走りをすることができなかった。しかし、このコースを得意とするだけに、決勝では追い上げのレースに挑む。ジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、ストレートの加速に苦戦して19番手、チームメートのティト・ラバトは、タイヤのパフォーマンスをうまく引き出せず24番手。ともに追い上げのレースに挑む。マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「このサーキットでは、第1コーナーがとても重要になるので、ポールポジションを獲得できて本当にうれしいです。また今日の時点で、昨年よりもよくなっていることもうれしいです。マシンについては本当によく前進してきたと思います。エンジンは既によかったのですが、ウイリーが生じてしまうため、その改善に取り組くできました。 今ではマシンの感触はずっとよくなっています。 また、このレースに向けても十分に準備をしてきました。ブルノで月曜日に実施したレース明けのテストでは、このトラックに焦点を当てていろいろなセットアップにトライしてきました。そのため金曜日の朝からいい状態でスタートすることができました。今はタイムがとてもいいように思えるのですが、いつものように大切なのはレースです。 私たちはまた全力で挑みますが、とにかく正しいタイヤ選択をすることがとてが大切になります。 今日はソフトとハードのリアで作業したので、明日のウォームアップではおそらくミディアムを試します。その上でタイヤ選択をします」ダニ・ペドロサ(MotoGP 8番手)「今日はFP3で思うように走れませんでした。セッションの最後にリアにソフトタイヤを入れたのですが、スピニングがひどく思ったようなタイムを出すことができませんでした。FP4ではミディアムのリアタイヤだったのですが、ペースもよくなり、Q1では速いラップタイムを出すこともできました。Q2に進出することができたのですが、その時点で新しいタイヤセットで走行に出ていくだけの十分なタイヤが残っていませんでした。ユーズドと新しいタイヤのミックスで少し走行をして、順位もいくぶん取り戻せたものの、いいグリッドを獲得するには足りませんでした。最初の3コーナー目までに上位に出るためには、いいスタートを切ることが大切です。決勝ではどのリアタイヤにするかまだ決まっていません。明日の天候と気温を確かめてからになります」カル・クラッチロー(MotoGP 9番手)「ここまでは、うまくいっている週末とは言えません。今朝のFP3で転倒してしまったのを見ても分かる通り苦戦中です。ハードタイヤの特性を必要としているのに、レッドブル・リンクは左コーナーが2箇所しかないため、ハード寄りのタイヤが機能していません。昨日は第1セクターでのスピードについて苦戦していましたが、今日も同様に苦戦しました。それでも、少し改善したように思いますし、ほかのセクターでもいくらか前進があったと思います。今夜は作業を続けることになりそうです。明日はいろいろなリアタイヤの選択をする人が出てくると思うし、予想のつかないレースになるのではないでしょうか。路面温度も練習走行の2日間とはわずかに違ってくると思います」ジャック・ミラー(19番手)「ラップタイムはよかったと思います。最後の走行のときにうまくまとめていけたらもっとよくなっていたはずです。もちろん、より前に近づきたいと願っているし、可能な限り最善をつくし、レースに向け集中していくだけです。このサーキットは私たちのチームにとって難しい場所であることはいつものことです。特にウイリーや加速については苦労しています。非常にゆっくりとしたペースですが、一歩ずつ改善しています」ティト・ラバト(24番手)「難しい予選となりました。FP4のセッション終盤にソフトコンパウンドのタイヤを履いてとてもいい仕事ができたのですが、FP3ではミディアムタイヤがいいと思っていたあとだったので、混乱してしまいました。そのソフトタイヤは温まるのに時間がかかり、Q1では走行に出てから自己ベストの1分24秒9をマークするのに10周も走行しました。予選としては普通のやり方ではないことは理解していますが、レースに向けて自分のリズムを作り出すためにはこのほうがいいと思います」関連:【MotoGP】 第11戦 オーストリアGP 予選:マルク・マルケスがポール
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