Moto2クラスは、今季2回目のPPから決勝に挑んだ小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)が、序盤、予選2番手のアロンソ・ロペス(CAG Speed Up)に先行を許すが、4周目に首位を奪い返し、後続をじりじり引き離しながら周回を重ねた。終盤には、小椋藍との差を縮めてきたチームメートのソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)が背後に迫る。そして、最終ラップ25周目に小椋藍を抜くが、最終コーナーで小椋藍が抜き返し、今季2勝目を挙げた。
今大会、小椋藍は、フリー走行、予選、そして決勝と、レベルの高い走りでライバルを圧倒した。これで総合ポイントでも、今大会5位に終わったアウグスト・フェルナンデス(Red Bull KTM Ajo)に1ポイント差をつけて総合首位に浮上した。 チームメートのチャントラもすばらしい走りだった。初日のフリー走行でトップタイムをマーク。予選は、大接戦の中で5番手だったが、連続ラップは小椋藍に勝るとも劣らないもので、その走りを見事、決勝で再現。チェッカーを受けたときの小椋藍との差は、わずか0.173秒だった。 今年は第3戦アルゼンチンGPで、チャントラ2位、小椋藍3位でチームとしては初のW表彰台を獲得した。今大会はチームとしては初の1-2フィニッシュ。チームポイントでもRed Bull KTM Ajoをかわし、首位に浮上した。 3位にはジェイク・ディクソン(Zinia GASGAS Aspar Team)でオランダGPから3戦連続3位。今季4回目の表彰台獲得だった。4位には、ケガから復帰したばかりのペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)。総合首位から2位にダウンのフェルナンデスが5位。アーロン・カネット(Flexbox HP40)が6位。序盤トップを走ったロペスが7位。以下、マルセル・シュローター(Liqui Moly Intact GP)、アルベルト・アレナス(Zinia GASGAS Aspar Team)、ジェレミー・アルコバ(Liqui Moly Intact GP)までがトップ10フィニッシュだった。小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)「今日は完ぺきな一日でした。とてもうれしいです。今日はペースもよく、ほとんどの周回でトップを走りました。しかし、ソムキャットがすぐ後ろにいて、僕をプッシュしてきました。彼は最終ラップに仕掛けてきましたが、うまくかわし1位でゴールしました。CEV時代からずっと一緒に走ってきているので、彼が仕掛けてくることは分かっていました。今日のレースは、僕にとってはポイントリーダーになることよりも、勝利することのほうが重要でした 」