メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、F1イギリスGPで再び発生したマシントラブルを受け、2026年のタイトル争いにおいて信頼性が深刻な課題になりつつあるとの認識を示した。シルバーストンではアンドレア・キミ・アントネッリが優勝争いを演じていたものの、縁石を乗り越えた際のダメージによってペースを失い、勝利のチャンスを逃した。ヴォルフはドライバーではなく、マシン側の問題だったと強調している。
信頼性がタイトル争いの最大の課題にアントネッリは優勝したシャルル・ルクレールを追撃していたが、縁石を通過した際にマシンへダメージを負い、戦闘力を失った。ヴォルフは、このトラブルはドライバーのミスではないと説明した。「事実として、この部品は壊れてはいけないものだ」メルセデスはここ数戦でバッテリー関連の信頼性問題にも苦しんでおり、一方でフェラーリは再び優勝を挙げて復調ぶりを印象づけた。ヴォルフは、信頼性の問題がタイトル争いに直接影響していると危機感を示した。「3回もリタイアして世界選手権を勝ち取ることはできない」「間違いなく、選手権争いはまだ終わっていない」ラッセル「25ポイント差は妥当」アントネッリのリタイアにより、チームメイトのジョージ・ラッセルはランキング差を25ポイントまで縮めた。ラッセルは、その差は両者のパフォーマンスを考えれば妥当だと受け止めている。「僕のパフォーマンスと彼のパフォーマンスを、この9戦を通して振り返れば、25ポイント差で彼がリードしているのは妥当だと思う」「今年ここまで、彼は僕よりいい仕事をしてきた。だから前にいるのは当然だ」「25ポイント差であるべきなのか、10ポイントなのか、35ポイントなのかは議論の余地がある。でも10〜30ポイント差くらいというのは、おおむね妥当なところだと思う」一方で、自身のタイトル獲得については慎重な見方を示した。「正直に言えば、このままのパフォーマンスでは選手権を争うことはできない。だから今週末の内容には満足していない」アントネッリ「選手権は意識せず自由に戦う」5連勝を達成していたアントネッリは、不運な結果にも冷静な姿勢を崩さなかった。「5連勝という素晴らしい流れが続いていたし、すべてがうまくいき過ぎていたのかもしれない」「今回は優勝を狙っていたし、本当に勝てるチャンスがあった。十分に勝負できる位置にいたのに、その挑戦すらできなかったのは残念だ」「大事なのは、もっと強くなって戻ってくることだ」また、ランキング争いを意識して走るつもりはないと強調した。「選手権のことを考えながらレースをしたくはない。3戦前には66ポイントリードしていたのに、今は25ポイント差になっている」「2度リタイアして多くのポイントを失った。だからこそ、余計なことを考えず、自由な気持ちでレースをする必要がある」今回のシルバーストンでは、メルセデスの速さそのものは優勝争いが可能なレベルにあった。しかし、相次ぐ信頼性トラブルが貴重なポイントを失わせており、タイトル獲得へ向けては速さだけでなく耐久性の改善が急務となっている。