メルセデスF1チームは2026年に向け、ペプシコ(PepsiCo)と新たな大型パートナー契約を締結した。ペプシコがF1チームの正式スポンサーとなるのは、アイコニックな“7UP×ジョーダン”タイトルスポンサー以来となる。今回の契約は、Gatorade、Sting、Doritosという同社の主要ブランドを軸に展開され、ファン向けアクティベーションのほか、Gatorade Sports Science Instituteの知見を取り入れたパフォーマンス向上プロジェクトも共同で進める計画だ。
ペプシコがメルセデスと本格タッグ F1とのグローバル契約を拡張ペプシコは今季初めにF1公式パートナー契約(2030年まで)を結んでおり、今回のメルセデスとの提携はその活動を拡張するものとなる。対象ブランドは同じくGatorade、Sting、Doritosで、ファン体験とチーム支援の両面で連携を強めることになる。契約内容の詳細やロゴ掲出場所については現時点で最終決定しておらず、マシン、ドライバーのレーシングスーツ、チームウェアのどこにブランドを配するかは今後詰められていく。メルセデス代表トト・ヴォルフは次のように述べた。「ペプシコのように強力なブランドポートフォリオを持つ企業を我々のパートナーエコシステムに迎えることは、チームとスポーツの強さを示すものだ。彼らは革新と卓越性を追求する我々の姿勢と完璧に一致している」ペプシコの国際飲料部門CEOユージーン・ウィレムセンはこうコメントした。「Gatorade、Sting、Doritosを通じて、我々はこのスポーツの文化の内側にいる。アスリートとファン、双方がF1のスリルを求めるその瞬間を支えている」“7UP×ジョーダン”以来の本格チームスポンサー復帰ペプシコがF1チームと大規模な契約を結ぶのは、1991年に7UPがジョーダンのタイトルスポンサーを務めて以来のことだ。ジョーダン191の鮮やかなグリーン×ブルーのカラーリングは今もなお人気の高い名車であり、エンジンカバーに大きく描かれた7UPロゴは象徴的な存在だった。このパートナーシップは1991年シーズン限りで終了したものの、F1史に残る名コラボとして語り継がれている。その後、ペプシコは2002年にウィリアムズとマーケティング契約を結び、7UPがチームの「公式ソフトドリンクパートナー」となったが、マシンやチームウェアにロゴが掲出される本格的なスポンサー契約ではなかった。ペプシコは年間約920億ドルの収益規模ペプシコはGatorade、Pepsi-Cola、Mountain Dew、SodaStreamなどの巨大ブランドを抱え、2024年には約920億ドルの純収益を計上している。今回のメルセデスとの大型契約により、同社のF1市場での存在感は一段と強まることになる。