メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、F1オーストリアGPのオープニングラップでマックス・フェルスタッペンに追突しリタイアとなったアンドレア・キミ・アントネッリに、レース後どんな言葉をかけたのかを明かした。18歳のアントネッリは、ターン3でリアタイヤをロックさせ、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンのマシンに追突。2台ともその場でレースを終える形となった。
この接触の責任を問われ、アントネッリには翌週のF1イギリスGPで3グリッド降格のペナルティが科された。「こういうミスは起きるものだ」とヴォルフはレース後にメディアに語った。「クルマのリアがロックした。彼のミスだったのか、システム側の問題だったのかははっきりしない。データを見たわけでも無ければ、当時はレースに集中していて確認もできていなかったが、こういうことは起きる」「マックスとレッドブルにとっては不運だったが、レースではこういうこともある」ヴォルフは、インシデント後にアントネッリがメルセデスのガレージに戻ってきた際のやり取りも明かした。「彼がガレージに戻ってきたとき、私は『まあ、よくはなかったな』と言った。それは彼自身も分かっていた」とヴォルフは説明する。「彼は“タイヤがロックした”と言っていて、それを分析する必要がある。ただ、我々の世界には常にエラーの余地がある」「別のクルマを巻き込んでしまったのは残念だが、そういうことは起こり得る。偉大なドライバーにも、経験の浅いドライバーにも、熟練のドライバーにもね。それがF1というものだ」フェルスタッペン、アントネッリを擁護「誰にでもあるミス」接触を受けたマックス・フェルスタッペンは、アントネッリに非難の言葉を向けるどころか、その若きライバルを擁護した。接触直後のアントネッリとの会話についてフェルスタッペンは次のように語った。「まずは“何が起きたのか”と聞いたんだ。だって僕の横には彼しかいなかったし、あの時点でタイヤがぶら下がっていたからね」「その後、ガレージに戻って映像を見て、“まあ、起きることだよな”と思った」「こんなミスは、どんなドライバーでも一度は経験する。キミは大きな才能の持ち主だし、きっとこの経験から学ぶだろう。それで十分だ」Crash.netの取材に対し、フェルスタッペンの対応についてどう思ったかと問われたヴォルフはこう答えている。「彼らは同じカート出身の仲間で、似たような道を歩んできた」「レーシングドライバーなら、こういうことが起こり得ることを分かっている。それは誰にでも起きる。そして、だからこそ、そこに大きな敵意が生まれることもなかったんだと思う」
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