メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは、エイドリアン・ニューウェイのレッドブルからの電撃辞任を受けてレッドブル・レーシングの従業員が新たな職場を求めているとの憶測が広がっていることに言及し、マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンが「履歴書があちこちに飛んでいる」との発言したことにに同意すると表明した。
ザク・ブラウンは、レッドブルのチーフテクニカルオフィサーである65歳のエイドリアン・ニューウィエが2025年初頭に退任するというニュースを受け、ミルトン・キーンズに本拠地を置くレッドブルの従業員から履歴書が大量に送られてきたことを示唆した。そして今、メルセデスのチーム代表はブラウンと同意見であると同時に、役職の応募者の中には上級職の者もいることを示唆している。「ザックの言うことは完全に正しい。我々はレッドブルの履歴書をあらゆるレベルで見ている」とヴォルフはメディアに語った。ブラウンは伝統的にレッドブルのボスとそれほど激しい敵対関係にあるわけではないが、ヴォルフとホーナーのライバル関係は数年前にさかのぼる。物議を醸した2021年F1シーズン終盤の緊迫したチャンピオンシップ対決でクライマックスを迎えたものの、メルセデスがその翌年、現代のグランドエフェクト時代の幕開けにレッドブルに大きく遅れをとった後は、比較的周辺的な存在になっていた。首脳陣の動向にはあまり興味がないしかし、レッドブルの不透明感が増す中、ヴォルフは今年、ホーナーの羽を揺るがして状況を不安定にしようとする機会を失っている。メルセデスのチーム代表は、マックス・フェルスタッペンがレッドブルと2028年末まで契約しているにもかかわらず、フェルスタッペンを引き抜きたいという事実を隠そうとはしなかった。ヴォルフとホーナーのライバル関係が少なくとも部分的には復活しているにもかかわらず、ヴォルグはブラウンとの合意について言及し、この種のことはF1ではありふれたことであり、必ずしも珍しいことではないと強調した。「でも、これは普通のことだと言いたい。人はチームを変え、環境を変えたがるものだ。だから、私は首脳陣の動向にはあまり興味がないし、もう何も聞いていない」「我々にとっては、自分たちのチームを見つめ直し、どうすれば強い人材を育てられるか、他のチームから興味深く有能な人材をメルセデスに迎え入れ、彼らに回復へのエキサイティングな旅を提供することが重要なのだ」