メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、冬の間にフェラーリのエンジンパフォーマンスが急上昇したことを賞賛。メルセデス自身では達成したことのないレベルだと語った。2014年にF1がハイブリッド時代に突入して以来、メルセデスF1のパワーユニットは支配的な強さを見せてきたが、2022年の技術規則のリセットはその勢力図を変えたようだ。
F1エンジン規則の変更は比較的静的なものだが、より持続可能なE10燃料への変更によって、エンジンメーカーは2022年型F1エンジンで再設計を余儀なくされた。その変更はフェラーリに適しているようで、フェラーリのパワーユニットは現在グリッドのベンチマークになったと信じられている。両方のチャンピオンシップでフェラーリとシャルル・ルクレールがリードを築いているだけでなく、エンジンカスタマーであるハースとアルファロメオもパフォーマンスの大幅に改善を示している。一方、メルセデスはシーズン初期のトラブルに続いて、反対に進んでいる。ワークスチームがポーパシングの問題に直面し、W13からスピードを解放するのに苦労していることに加えて、新しいメルセデスのF1パワーユニットがどれだけ優れているかについて疑問符がついている。メルセデスF1自身がトップから落ちただけでなく、カスタマーのアストンマーティン、ウィリアムズ、マクラーレンはオープニング2ラウンドでスピードに苦しんでいた。「昨年からフェラーリは大幅な飛躍が見られたと思う」とトト・ヴォルフはオーストラリアGPの週末にSky Sport F1に語った。トト・ヴォルフは、フェラーリの飛躍が非常に大きいことを指摘。それは、タイトルを連破してきたメルセデスF1のエンジン部門が達成したことを超えていると語った。「フェラーリはおそらく10kwダウンから10kwアップまで上昇した。これは過去に我々の達成したことのないことだ」とトト・ヴォルフは語った。「しかし、それが起こったのなら、すべては彼らの功績だ」