メルセデスF1のトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンが、2022年F1バーレーングランプリの初日のフリー走行を振り返った。メルセデスF1は、FP1でジョージ・ラッセルが4番手、ルイス・ハミルトンが7番手、FP2ではラッセルが4番手、ハミルトンが9番手という結果。ショートランではレッドブルとフェラーリに0.5秒の差をつけられた。
だが、ロングランではその差は広がり、レッドブルとの差は約1秒と目されている。メルセデスF1は、プレシーズンテストから苦労しているポーパシング(ポーポイズ現象)の問題を解消することができず、特にルイス・ハミルトンのマシンは、路面にフロアが激しくヒットして火花が散るシーンが多くみられてた。アンドリュー・ショブリンは、パウンシングを解消するため、FP1で2台で異なるセットアップを試したが、解決には至っていないことを明らかにした。基本的に車高を挙げれば、ポーパシングは解消されるが、スピードが妥協を強いられる。また、路面の凹凸に対するバウンシングも大きくなる。車高を低くすれば、スピードは出るがポーパシングは激しくなる。「最初のセッションは、今年初めて2台の車を走らせられることを生かし、2台を異なる仕様で走らせることにした。これは有用なテストであり、どのセットアップとフロア仕様がバウンシングに最適であるかを明確に読み取ることができた」とアンドリュー・ショブリンは語った。「しかし、我々はまだ車の後部をはるかに低くするのに苦労している。それをしようとすると、2回目のセッションでドライバーにかなりバンピーな時間を与えてしまった」「ペースに関しては、フェラーリとレッドブル、特にロングランにおけるマックスとの間に大きなギャップがある。バランス面で一晩で達成できる比較的容易にゲインがいくつかあるかもいれないが、コンマ周秒以上は見つけられない」「もっと重要なことは学習を続けることだ。他のいくつかのこと同様に、我々はバンシングを理解していないように思えるし、車のペースも少し不足しているかもしれない」「したがって、我々はタフな数日間を予想している。ダメージリミテーションに焦点を当てるだけでなく、車を走らせるためのより良い場所を見つけられるかどうかを確認するために実験を続ける必要がある」