メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1モナコGPでレッドブル・ホンダの違法とされる“曲がるリアウイング”に負けた訳ではないと主張する。F1モナコGPの週末は“曲がるリアウイング”が大きな話題のひとつだった。FIA(国際自動車連盟)は、その違法性を認め、F1フランスGPから剛性テストに新たな基準値を設けることを発表しているが、次戦F1アゼルバイジャンGPでは適用されないため、トト・ヴォルフはバクーでの一戦が“真空”の状態になるとして批判した。
だが、レッドブル・ホンダとマックス・フェルスタッペンを両方のチャンピオンシップで首位に押し上げたF1モナコGPの勝利については、物議を醸したウイングは論点ではないとトト・ヴォルフは語る。「実際、今はリアウィングについて話す時ではない。彼らは自力でここで勝った」とトト・ヴォルフはレース後に語った。「リアウイングはレッドブルのパフォーマンスとは何の関係もなかった。シンプルに彼らの方が優れていた。我々はそれを受け入れ、彼らの勝利を祝福しなければならない」しかし、次戦F1アゼルバイジャンGPについては別の話だ。長いバクーのストリート・サーキットでは“曲がるウイング”が大きなアドバンテージをもたらすとトト・ヴォルフは考えており、そこで異議申し立てをすることも辞さないと語る。一方、レッドブルは先週末、モナコでメルセデスの2021年マシンのフロントウィングが過度に曲がっている様子をビデオ映像で示していることを示唆して反撃した。トト・ヴォルフは「我々の分析によれば、レッドブルのフロントウイングも全く同じように曲がっている。だから、我々はお互いに抗議することもできるだろう」とトト・ヴォルフは RTL に語った。「はっきりしているのは、彼らのリアウイングは必要以上に曲がっており、それはルールには適合していないと判断されたということだ」