メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、2020年のF1世界選手権が開幕するまでにF1パワーユニットの信頼性の問題を解決するためにチームは慌ただしく取り組んでいるが、F1オーストラリアGPまでに問題を解決できたかどうかには口を閉ざしている。F1プレシーズンテストでは、メルセデスのワークスチームとカスタマーのウィリアムズのF1パワーユットに複数回のトラブルが発生。2020年シーズンにむけた信頼性に懸念を引き起こした。
メルセデスは、第1週にバルテリ・ボッタスに電気系のトラブルが発生、2週目にはルイス・ハミルトンのオイル圧のトラブルが発生して3基目のユニットと投入。ウィリアムズも6日間でセンサーの問題を含め、4つのパワーユニットに関連したコース上でのストップがあり、同じく3基のパワーユニットを投入している。現役F1ワールドチャンピオンチームであるメルセデスは、F1プレシーズンテスト後に問題を徹底的に調査。トト・ヴォルフは問題が修正できてかについては固く口を閉ざすが、エンジンペナルティの危機に晒されるレース週末ではなく、テスト中に問題が発生したことを嬉しく思っていると語る。「我々はウインターテストで計画されたプログラムの大部分を達成することができた。ただし、解決する必要がある信頼性の問題がいくつかあった」とトト・ヴォルフはコメント。「ペナルティなしで問題を修正できるので、レースの週末ではなくテストでそれらの問題に遭遇したことを嬉しく思う」「ついに再びレースに行く時が来た。新しいシーズンを楽しみにしている。チームは新しいマシンを作るために非常に懸命に取り組んできたし、全開で走らせたときに何ができるかを確認するのを楽しみにしている」また、トトヴォルフは、2021年に導入されるF1レギュレーションの大幅な変更への準備と、2020年マシンへの作業のバランスを取ることにも注意していると語る。メルセデスとルイス・ハミルトンは、F1レギュレーションが大きく変わる前のF1での優位性の時代を維持するために、今年、それぞれの7回目のF1世界タイトルを狙っている。「今年のすべてが将来の競争力にノックオン効果をもたらすので、新しいシーズンはコース内外でそれを観察するエキサイティングなものになるだろう」とトト・ヴォルフは語る。「我々は、F1史上最大の技術面の変化と予算上限の組み合わせという課題に直面しており、今年行う作業が2021年のスタートを決定する」「これにより、2020年シーズンは大きな挑戦になる。ブリックススワースとブラックリーの誰もが楽しみにしている挑戦だ」1年前のF1オーストラリアGPではバルテリ・ボッタスがメルセデスの勝利をもたらし、そこからメルセデスが8連勝を果たしている。