メルセデスF1のテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは、2020年F1マシン『W11』が“大幅な進歩”を果たしていると自信をみえる。メルセデスの2020年F1マシン『W11』の話題は、先週のF1バルセロナテストで発覚したDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)を中心に展開されているが、ジェームス・アリソンはDASは“革新に満ちたマシンの氷山の一角”に過ぎないと語っている。
ジェームス・アリソンにとると、メルセデスは2019年に圧倒的な強さを誇ったW10を単に改善するという“保守的なアプローチ”をとるのではんかう、新車W11は“アグレッシブなマシン”として送り出すことを決定したと述べた。「W10をただ磨き続けるという誘惑にかられはした。最終的に本当に力強くシーズンを締めくくることができたし、1年を通して非常に素早い発展をみせていたので、それをもっと速くする機会はまだたくさんあった」とジェームス・アリソンはコメント。「その保守的なアプローチは非常に魅力的だった。しかし最終的には、それだけでは不十分だと判断した」「敵の息を肩に感じていた。我々は彼らの渇望を知っており、このマシンで印象的なことをしなければ、彼らは我々を食い物にして、置き去りにすることを知っている」「それで、我々は攻撃的なマシンを作ることに決めた。レギュレーションに変更はないという事実にも関わらず、我々はマシンのあらゆる部分に手段を尽くし、改善することに自分たちが挑戦できるかを見極めた」ジェームス・アリソンは、より多くの空力の機会を提供する新しいフロントサスペンション、気流を支援ための小さなサイドポッド、およびリアサスペンションの大胆なステップを含め、W11で設計そ変更した部分は“数百”にも上ると付け加えた。「すべての詳細を述べるつもりはないが、このマシンのリアサスペンションは非常に冒険的だと言える」とジェームス・アリソンは語る。「具体的には、下側のリアのウィッシュボーンに、新しいジオメトリを採用した。これにより、空力の機会が増え、マシンのダウンフォースを増やすことができる」昨年のW10と比較したパッケージ全体を振り返って、ジェームス・アリソンは「ダウンフォースの点でははるかに優れたマシンがここにある」とコメント。「我々はここで、開発の傾斜を蹴り上げたマシンを手に入れた。2019年を終えたマシンは非常に優れていたが、それよりも急だ。そして、2020年シーズンを通じて強力に発展するための肥沃な地になると期待しているマシンだ」
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