メルセデスは、2017年F1マシン『W08』の“ディーバ気質”を理解するためにこれまでに以上に分析を実施しなければならず、序盤戦でフェラーリに負けていたことに“かなり混乱していた”と認める。最終的にメルセデスはF1で両方のタイトルを4連覇したが、開幕6戦ではW08のパフォーマンスを解放することに苦労し、フェラーリにリードを許した。
シーズン序盤戦のメルセデス W08は重量が重く、ピレリのウルトラソフトタイヤを使いこなせずにいた。メルセデスのチーフデザイナーを務めるジョン・オーウェンは、デザインとエンジニアリング的なアプローチを考えれば、W08の初期の困難はチームを驚かせたと語る。「このクルマを我々は理解できていなかったし、状況は適切だと思っていたにも関わらず、望んでいた反応をしてくれなかったので“ディーバ”という言葉が出てきた」とジョン・オーウェンは Autosport にコメント。「序盤戦では正直、混乱していた。何をするべきか本当にわからなかった」ジョン・オーウェンは、最終的にW08が特にリアタイヤをどのように機能させているかという点に行きついたと語る。「一年を通して我々のクルマはリアタイヤに厳しかったかもしれない。いくつかのチームはフロントタイヤに厳しいマシンだった。両端でバランスを取れたクルマにするために最適な方法を見つけようとした」「シルバーストン、モントリオール、モンツア、オースティン、鈴鹿は我々に本当に適したトラックであることがわかったが、低速トラック、気温の高いサーキットではより苦労した」「我々は多くのことを試したし、レースが進むにつれて徐々にそれについてより多くのことを考え、より多くの分析を行った。他のシーズンよりも理解するために深く掘り下げた。それによって問題は解決されていった」「それは素晴らしいことだったし、シーズン終盤にはもはや我々のクルマをディーバとは呼ばなくなっていた」「新車ではそのような面倒な特性のできるだけなくしたいし、新しいものを導入しなくていいことを願っている」メルセデスは、低速トラックを克服するために2018年F1マシンではレッドブル型の“ハイレーキ”コンセプトを導入するとみられている。
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