メルセデスが2026年シーズン序盤を支配してきた一方で、4月のレース空白期間がライバル勢に大きな巻き返しの機会をもたらしている。特にマクラーレンは、マイアミGPに向けて大規模なアップグレードを準備していると報じられた。バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止により、全11チームはマシン開発に集中できる異例の時間を得た。この期間が勢力図を揺るがす可能性があり、フェラーリF1のフレデリック・バスールも「マイアミではまったく違う選手権になる」との見方を示している。
マクラーレンが“勝てたレース” 日本GPの実態日本GPではメルセデス勢が引き続き優位を保ったが、オスカー・ピアストリは勝利に最も近づいたドライバーのひとりだった。ピアストリはセーフティカー導入によって首位を奪われ、結果的にキミ・アントネッリに次ぐ2位でフィニッシュした。しかし、このセーフティカーがなければ、レースの主導権はピアストリが握り続けていた可能性が高い。実際、オリバー・ベアマンの50Gクラッシュによるセーフティカーがなければ、ピアストリが優勝していたという見方も強い。トラックポジションを維持していた点が大きく、レース全体を通じて安定した走りを見せていた。マイアミで投入される“大型アップデート”の意味スカイF1のデビッド・クロフトは、マクラーレンがマイアミGPで「非常に大きなアップグレード」を投入する予定だと明かした。「マクラーレンはマイアミに大きなアップグレードを持ち込む予定で、シミュレーターの数値にもすでに満足している」「日本GPではセーフティカーがなければピアストリが勝っていたかもしれない。アントネッリのペースは速かったが、オーバーテイクを強いられていた」「ピアストリはトラックポジションを持っていたし、それを維持していれば勝っていたはずだ」「彼はとても余裕があるように見えたし、レースができる状況でのパフォーマンスも非常に良かった」この発言が示す通り、マクラーレンはすでにレースペース面でメルセデスに迫っており、アップグレード次第では勢力図を一気に塗り替える可能性がある。4月の“開発期間”が勢力図を変える今回の異例のブレイク期間は、単なる調整ではなく「構造的な差」を縮めるチャンスとなっている。メルセデスは序盤戦で優位に立ったものの、この1カ月で他チームがどこまで差を詰めてくるかは未知数だ。特にマクラーレンのように、すでに勝利圏内に迫っていたチームにとっては、この期間は決定的な意味を持つ。マイアミGPは単なる次戦ではなく、2026年F1シーズンの流れを分岐させる転換点になる可能性が高い。メルセデスにとっては守る側、マクラーレンにとっては仕掛ける側として、真価が問われる週末となる。