マクラーレンは、フランスのポール・リカールで2日間にわたって行われたピレリの2021年仕様の18インチF1タイヤのテストを完了した。現在、F1では13インチのタイヤが使用されているが、2021年のF1世界選手戦からはF1レギュレーション変更の一部として5インチアップされた18インチのF1タイヤが導入されることになっており、すでに新しいタイヤでの事前テストが開始されている。
先月、ルノーのリザーブドライバーを務めるセルゲイ・シロトキンとのテストに続き、今週、マクラーレンのカルロス・サインツとランド・ノリスが18インチタイヤが装着されたマシンでのテストを行った。初日となった木曜日は気象条件が優れず、カルロス・サインツは39周の走行にとどまったが、2日目となった金曜日は太陽と温かいコンディションに恵まれ、ランド・ノリスが106周を走り込んだ。今年12月にはメルセデスがテストを実施し、2020年シーズンには25日間のピレリのテストデイを利用して全チームが18インチタイヤをテストする予定となっている。競争力面で優位性を得られないように各テストで収集されたデータはすべて全チームに共有される。また、F1での導入に先駆け、ジュニアカテゴリーのFIA-F2では2020年から18インチタイヤが導入される。ピレリは、2019年のテストデイの多くの2020年仕様のタイヤの仕上げに費やしてきたが、来季はそのコンパウンドを使用するかどうかには疑問が残っている。F1アメリカGPの2回のフリー走行では、2020年仕様のC4コンパウンドがテストされたが、ドライバーには不評であり、2019年仕様のタイヤを保持する可能性が示唆されている。しかし、ピレリはオースティンの金曜いは季節外れの寒さのなかで行われたとし、来月のアブダビでのプストシーズンテストではより代表的な条件でタイヤをテストできると期待している。