マクラーレンは、冬季テストで信頼性トラブルが多発したことで2018年シーズン開始時のアップグレード投入に遅れが生じたことを認めた。マクラーレンは、F1オーストラリアGPで投入した新しいブレーキダクトとフロア改良を含めたアップグレードパッケージはうまく機能したものの、重要なバージボードのアップデートは来週末のF1バーレーンGPまで投入が見送られた。
マクラーレンのレーシングディレクターを務める「バルセロナで準備ができていなかったのは明らかだった。週末にむけて信頼性問題を解決できたことを嬉しく思う」と Autosport にコメント。「しかし、(レース前の)ここ数週間は信頼性問題を解決することにエネルギーを費やしてきたので、アップグレードをトラックに速くもたらすことはできなかった」「そのため、バーレーンにはオーストラリアで投入されるはずだったまた別の分が持ち込まれる」バーレーンのパーツが期待通りに機能すれば、マクラーレン・ルノー MCL33は1周あたりコンマ数秒の改善を果たすことになるという。冬季テストでの問題によって生じた遅れはいつまでに取り戻せるかと質問されたエリック・ブーリエは、5月の第5戦スペインGPまでかかるかもしれないと示唆した。「どうなるかはわからないが、ヨーロッパ緒戦にあるというのが一般的な答えになるだろう」とエリック・ブーリエはコメント。「そこが本来我々がいるべきだった場所に戻るためのキャッチアップポイントだ」マクラーレンは、F1オーストラリアGPでフェルナンド・アロンソが5位、ストフェル・バンドーンが9位という堅実なスタートを切ったが、まだクルマのハンドリング面のバランスに取り組んでいる。しかし、ここまで導入したアップグレードが期待通りに機能したことで、残りのシーズンの開発の方向性に自信を持つことができたとエリック・ブーリエは語る。「もちろん、我々はそのような特徴に取り組まなければならないし、今後数戦でいくつか修正できることを期待している」「だが、シミュレーションツールとコース上のパフォーマンスの相関関係には満足しているし、昨年のマクラーレンの強みだったものは失われていない」「そこは今週末フェルナンドが指示し、満足している理由のひとつだと思う。我々はすでに完成させている多くのことがある」「今後はできる限り早くに物事を持ち込めるようにプッシュしていく」マクラーレンはF1オーストラリアGPの週末を通して信頼性トラブルには見舞われなかったが、金曜日のプラクティスでは遅れが生じた。フリー走行の最初の1時間は6周しかできておらず、当初はエキゾーストの問題として報じられていたが、実際にはダクトの予期せぬマテリアルが燃えたことが原因だったという。「新しいエアダクトだった。我々はマテリアルを変更したが、このマテリアルのなかに可燃性の組織があった」とエリック・ブーリエは説明した。「クルマがガレージに戻ってくるたびに小さな炎が上がっていた。全てが燃え尽きるまで、どこから来ているのかわからなかった」
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