F1グループは、2018年の第2四半期の決算を発表。前年同期比で売上高は減少し、結果として10チームへの収益分配金も減少することになった。F1グループの4月から6月の売上高は5億8800万ドル。前年同期では6億6000万ドルを売り上げており、約5%減となった。10チームで供給する分配金の総額は3億3000万ドルから3億700万ドルと7%減。金額にして2300万ドルの減少となった。
F1の営業利益も4500万ドルから1400万ドルと69%減となっている。第2四半期のレース数は昨年と同じ7戦だったが、リバティメディアは収益低下の理由のひとつとして放映料の計上基準が変更を挙げている。昨年はレース数で割っていたことで20戦÷7戦分が支払われていたが、今年は月割りとなったことで3か月分の支払いとなった。また、昨年はロシアでフライアウェイレースが開催されていた。通常、それらのイベントは陸路での移動するレースよりも収益を上げる。しかし、リバティメディアは、その部分は“基礎契約における手数料のインフレによって部分的に相殺された”としている。リバティメディアは、公式パートナーとサプライヤーの収益は計上基準が変わったことで増加したとしている。「それらの費用要素は、以前はレースカレンダーで比例分配されていたが、現在は大多数が暦年によって均等に計上されており、特定のイベント数が少なくなっている。この変化によって、2018年第2四半期の広告およびスポンサーシップ収入はわずかに減少したが、完全に暦年を基準にすれば偏りはなくなる」リバティメディアは、新世代のF2マシンのパーツ販売も収益を押し上げたと説明する。「F1の売上高に対するコストのわずかな減少は、シーズン中に比例的に計上されていたチームの支払いの減少、F2チームへのコンポーネント部品の提供に伴う費用の増加、ファンエンゲージメント活動、貨物費用、技術活動、デジタルメディアに関連したコストの増加に一部相殺された。販管費は主にマーケティング費用、研究費、為替変動の動きによって増加した」また、F1は当期中に1億2500万ドルの借入金を返済している。F1の最高経営責任者のチェイス・キャリーは、ベルギーGPの契約延長、アマゾン ウェブ サービス(AWS)との新たな契約が当期でのハイライドだったと述べた。「我々は、1990年以来とフランスをポール・リカール・サーキットに復活させ、2018年で2回目のファンイベントを開催した」とチェイス・キャリーはコメント。「我々はAWSとのエキサイティングなグローバルスポンサーシップ契約の締結、グローバルスポンサー契約の更新、ベルギーGPの更新、デジテルコンテンツの提供の拡大など、多くの面で進歩を遂げている」