小林可夢偉は、来月初旬に開催されるホームグランプリのF1日本GPでケータハムのプランから外される可能性があることを認めた。 ケータハムのマネジメントが一新された後、豊富なスポンサーを小林可夢偉は、F1ベルギーGPで、「Hype(ハイプ)」の支援を受けるアンドレ・ロッテラーとの交代を余儀なくされた。
その後もケータハムのレースシートを巡っては複数のドライバーの名前が挙がったものの、モンツァと今週末のシンガポールでは小林可夢偉がステアリングを握っている。とはいえ、小林可夢偉の今後には常に暗雲が立ち込めており、いまだに明るくなる兆しはなさそうだ。「今のところ、ここで自分がレースをするということは確認できています」と小林可夢偉はコメント。スポンサー状況について質問された小林可夢偉は「僕にはお金がありません。シーズン末までの契約はありますが、F1では契約が何の意味を持たないこともあります。そういうものなんです」と答えた。2012年には鈴鹿で表彰台に上る活躍を見せた小林可夢偉だが、ホームレースでケータハムマシンを駆るチャンスを高めたければスポンサーと契約する必要があるという。「話はしていますが、簡単ではありません」 いくら必要なのかと質問された小林可夢偉は「言えませんよ。いっぱい、です!」と笑顔で返した。一方、ここ最近、報道陣の中で広がっている噂がある。来年、マクラーレンとタッグを組むホンダのF1復帰が、トヨタの支援を受けてF1キャリアをスタートさせた小林可夢偉に新たなチャンスをもたらすかもしれないというものだ。 「僕はホンダに属していません。現時点で彼らの存在が僕の来年の見通しを変えることはないです。ホンダには何人か知り合いがいますが、完全に異なるプロジェクトに携わっているので、僕には何も言えません」 しかし、小林可夢偉には、フェラーリとの有力なコネクションはある。F1シートを失った昨年、小林可夢偉はフェラーリと共に耐久レースに参戦していた。それでも小林可夢偉は「いやいや。僕の目標は来年もF1を続けることです。でも現実的に考えてもいます。F1は非常に難しい経済状況にあります。来年、何チームがいるのかわかりません」と主張した。 奇妙な話だが、後方グリッドに属するチームが撤退してしまえば、もしかすると小林可夢偉のF1残留の可能性が高まるかもしれない。チーム数が減った場合、グリッドを埋めるためにトップチームに3台体制を勧誘する計画が浮上している。その計画について聞かれた小林可夢偉は「アイデアは気に入っています。僕にとってはひとつのチャンスになりますからね」と答えた。関連:バーニー・エクレストン 「F1はまもなく8チーム3台体制になるだろう」