FIA(国際自動車連盟)は2026年F1日本GPを前に、予選におけるエネルギー運用に関するルールを変更した。鈴鹿サーキットではエネルギー回収量の上限が引き下げられたが、この決定はドライバーの間で賛否が分かれている。今回の変更は、過度なエネルギーマネジメントによって予選の迫力が損なわれているとの懸念を受けたものだが、一部からは逆にパフォーマンス低下を招く可能性が指摘されている。
エネルギー回収上限を9MJから8MJへ引き下げFIAは木曜朝、鈴鹿での予選においてエネルギー回収の上限を9.0MJから8.0MJへと削減すると発表した。これはリフト・アンド・コーストやスーパークリッピングといったエネルギー回収行為を抑制し、ドライバーの純粋なパフォーマンスをより引き出す狙いがある。2026年の新レギュレーションでは、内燃機関と電動出力がほぼ50対50で構成されており、これによりドライバーは従来のように全開で走り続けることが難しくなっている。ベアマン「むしろ遅くなる」オリバー・ベアマンは今回の変更について、懐疑的な見方を示した。「単純に僕たちはさらに遅くなるだけだと思う」「確かにリフト・アンド・コーストをしなくてよくなるのはいい面もある。でも結局はエネルギーを回収しないといけない」「シミュレーターよりも1MJ少ない状態で走ることになるから、エネルギーがない時間が増えてしまう」「同じ目的を達成するなら、もっと良いやり方があると思う。例えば全開時でもマイナス350キロワットで回収できれば、もっと楽になるはずだ」「これも一つの解決策ではあるけどね」さらにベアマンは、鈴鹿の特徴的な高速コーナーにも影響が及ぶ可能性を指摘した。「このサーキットの魅力のいくつかは、今年は弱まるかもしれない」「デグナー1やスプーンでエネルギー回収をしなければならない状況になるからだ」「デグナーはグリップではなくパワー制限のコーナーになるかもしれない。それは少し残念だ」ノリスは慎重姿勢「走ってみないと分からない」一方でランド・ノリスは、実際に走行するまでは評価を保留する姿勢を示した。「変化はあると思う。でもまずは走ってみないと分からない」「何かがなくなる一方で、別の要素が変わることになる」「サーキットによっては良くなるところもあるし、あまり変わらないところもあると思う」「ここ鈴鹿では少し良くなるはずだと思うけど、劇的に変わるわけではない」また、鈴鹿の魅力そのものについては否定した。「このコースが台無しになることは絶対にない」「ただ、これまでほどスペクタクルにはならないと思う」「例えばスプーンではこれまで信じられないスピードで進入していたけど、今は違う走り方になる」「それでも予選で限界まで攻める感覚は変わらないし、素晴らしいコースであることに変わりはない」FIAの意図はエネルギー管理の過度な影響を抑えることにあるが、実際には「速さ」や「見応え」にどのような影響を及ぼすのか。鈴鹿での走行が、その答えを示すことになりそうだ。
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