鈴鹿サーキットは、F1が主催する「Formula 1 Promoter Awards 2025」において、ESG(Environment/Social/Governance)部門の最優秀賞である「ESG Changemaker presented by Allwyn」を受賞した。本アワードは、世界24のF1グランプリ主催者の中から、環境への取り組み、地域社会との協働、透明性ある大会運営といったESG原則をイベント運営の中核に据え、継続的かつ実効性ある改善を行ってきたプロモーターを表彰するものだ。
鈴鹿サーキットは、2025年F1日本グランプリにおいて、環境・社会・ガバナンスの各分野で定量的に裏づけられた成果を示し、国際的な高評価を獲得した。環境分野では、2030年ネットゼロ達成に向けた取り組みを加速させる中で、イベント運営におけるCO₂排出量(Scope1,2)のカーボンニュートラルを達成した。電力の45%を自家発電で賄い、グリーン電力購入を含めて100%再生可能エネルギー化を実現。パドック内の発電機は100%バイオ燃料で運用され、化石燃料依存の低減が図られた。さらに、リターナブル容器の導入や分別強化により資源リサイクル/コンポスト比率は46.1%まで向上し、ツアーバス拡充や乗り合いタクシー推進によって低炭素移動手段の利用率も64.4%に達した。加えて、サーキット敷地内では既存の桜500本に加え、日本固有の野生種6種75本の植樹が行われ、自然環境保全の取り組みも評価対象となった。社会分野では、地域と連携した取り組みが「地域とともに創る国際スポーツイベント」という価値を体現した。余剰食材をフードバンクを通じて寄附し、「食品ロス削減推進表彰 審査委員長賞」を受賞。周辺地域から4,000家族を招待してモータースポーツ体験の機会を提供したほか、取引企業の約6割を県内企業が占めるなど、地域経済と雇用への貢献も明確に示された。官民連携による装飾やおもてなし企画、シャトルバス専用レーンの設置など、交通円滑化施策も来場者体験の質を高めた。ガバナンス分野では、国際自動車連盟(FIA)の環境認証プログラムにおいて最高位となる3つ星を2024年に獲得。行政や警察と連携したシャトルバス導線管理、混雑緩和、危機管理体制の強化に加え、地域学生のインターンシップやボランティア参加を通じた大会運営への参画も、持続可能性と安全性を両立するモデルとして評価された。同アワードでは、三重・鈴鹿の文化や日本ならではのおもてなしを大会全体に融合させた点も注目され、開催地固有の文化・伝統・景観を来場者体験に統合したイベントに贈られる「Outstanding Cultural Identity」部門にもノミネートされた。鈴鹿サーキット代表取締役社長の斎藤毅は、今回の受賞について次のように述べている。「今回の受賞は、鈴鹿サーキットに関わるすべての皆さまの協働により実現した成果であり、大変光栄に思います。環境、地域、そして安心・安全のすべての領域において継続的な改善に取り組むとともに、鈴鹿ならではの風景や日本の文化的魅力をレース体験の中に丁寧に取り入れながら、持続可能で文化的価値も高い国際イベント運営のモデルとなるよう、今後も活動を進めてまいります。」なお、2025年のプロモーターアワードでは、Promoter of the Yearにアブダビグランプリ、Event Spectacleにサウジアラビアグランプリ、Fan Experience presented by Heinekenにハンガリーグランプリが選出され、ESG Changemaker presented by Allwynは日本グランプリ(鈴鹿サーキット)が受賞した。Outstanding Cultural Identityは中国グランプリが受賞している。
全文を読む