ホンダが、2026年の新規格のF1パワーユニットレギュレーションにマニュファクチャラーとしてFIA(国際自動車連盟)に登録したことが明らかになった。正確にはホンダとしてではなく、HRC(ホンダ・レーシング)としてだが…。ホンダは、2021年限りでF1から撤退。だが、2022年もレッドブル・パワートレインズを“支援”するという形で、日本で製造したF1パワーユニットをレッドブルに納品。その形は、F1エンジンが凍結されている2025年まで継続される。
また、2022年のF1日本GPからにレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリのF1マシンのエンジンカバーにHONDAロゴを掲載。2023年もそれは継続される。さらに、11月15日が登録期限だった2026年にF1パワーユニットレギュレーションのマニュファクチャラーにHRCとして登録したことが明らかになった。この登録がどのような効力をもったものかは定かではないが、今年8月にF1参戦を表明したアウディがサインしたものと同じものだ。ホンダは、2021年のF1撤退の理由を2050年にカーボンニュートラルを実現するためとした。だが、その時点でF1は2030年までにカーボンニュートラルを実現することをコミットしており、撤退理由は疑問視されていた。2026年の新規格のF1パワーユニットは、100%持続可能な燃料を使用し、電力ブーストは120kWからほぼ3倍の350kWと電動化がさらに進められる。レッドブルが2026年からポルシェと提携するという当初の交渉が決裂した後、ホンダがF1に戻ってくるという話が浮上した。ホンダ・レーシングの渡辺康治社長は『2023年Hondaモータースポーツ活動計画発表会』で2026年のマニュファクチャラー登録を明かしたが、「すぐに再参戦というわけではない」とF1復帰との関連性を否定。カーボンニュートラルと電動化が進むF1の研究開発を進めていくためのものだとしている。F1エンジンの製造を継続し、F1マシンのエンジンカバーにはHONDAロゴが掲載され、2026年の新規格のF1パワーユニットの研究開発を継続する。先月、栃木県のモビリティリゾートもてぎにて「Honda Racing THANKS DAY(ホンダ・レーシング サンクスデー) 2022」にはホンダドライバーとしてレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリの4名のドライバーが出演し、鈴鹿サーキットでのマックス・フェルスタッペンの2回目のF1ワールドチャンピオンを祝うなど、F1撤退のムードはほぼなかった。また、12月12日(月)に行われた『2023年Hondaモータースポーツ活動計画』の発表リリースではF1について以下のような説明がなされている。「2022年は、PUサプライヤーとして参戦したFIA F1世界選手権において、レッドブル・グループからの要請のもとに、ホンダのパワーユニット技術を用いたPUでF1に参戦するレッドブル・グループ傘下のスクーデリア・アルファタウリとオラクル・レッドブル・レーシングにPUを供給するレッドブル・パワートレインズをHRCが支援し、オラクル・レッドブル・レーシングgのドライバー・コンストラクター両部門制覇に貢献しました」「2023年も同様の支援を継続していきます。また、スクーデリア・アルファタウリでF1参戦3年目を迎える角田裕毅選手に続いて、世界最高峰カテゴリーを目指している日本人若手ドライバーのFIA F2選手権などへの参戦をサポートしていきます」仮にレッドブルのF1マシンのエンジン名としてHRCの名前を使うことに合意した場合、ホンダはF1復帰したことになるのだろうか。今後の進展を見守りたい。
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