ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2021年F1イギリスGPのスプリント予選を振り返った。第10戦F1イギリスGPのスプリント予選が行われ、レッドブル・レーシング・ホンダのマックス・フェルスタッペンがポールポジション(PP)を獲得した。シルバーストーンでは、9年連続でメルセデスのポールポジション獲得が続いたが、レッドブル・レーシングが2011年以来のPP獲得を果たし、連続記録にストップをかけた。
ホンダF1として、イギリスGPでのPP獲得は1989年のアイルトン・セナ以来となり、4戦連続PPは1989~90年のセナ(7戦連続)以来となる。「今日はF1の歴史上初めて、明日の決勝レースでのグリッドを決める、レース形式のスプリント予選が行われました」と田辺豊治はコメント。「昨日の予選結果をもとにしたグリッドから各車がスタートし、2番グリッドから素晴らしいスタートを決めたフェルスタッペン選手が1コーナーでトップに立ち、17周のレースをそのままフィニッシュ。明日のレースでのポールポジションを獲得しました。今までの予選とは異なる手法ですが、これでフェルスタッペン選手は4戦連続のポールポジションとなりました」「チームメートのペレス選手は途中でスピンを喫して大きく順位を落とし、そのときにタイヤにダメージを与えた影響から振動が次第に大きくなったため、最終的に安全面を考慮してレースをリタイアしました」「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダについては、ガスリー選手が12位、角田選手が16位と、残念ながらともにスタートポジションのままでフィニッシュしました」「明日のレースでは、マックス選手のすぐ後ろにメルセデスの2台がいますし、他のマシンは中盤グリッド以降からのスタートと、ホンダF1勢にとっては難しい戦いになることが予想されます」「今日のスプリント予選からは、多くの学びがありました。レースに向けてそれらを十分活用できるように、両チームとともにデータを解析して明日の本番に臨みます」