ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、アップデート版F1エンジンを投入するタイミングについてはレッドブルと協議していると語る。ホンダは、4月の第4戦F1アゼルバイジャンGPで早くも“スペック2”エンジンを投入。当初は2戦後のモナコGPで投入する計画だったものを前倒しでマシンに搭載した。
現在、F1は7戦を消化。まだホンダのF1エンジンは4戦を戦っただけであり、次のエンジンの投入のタイミングとしては早いが、パワーサーキットであるカナダGPでの苦戦を受け、同じくパワーユニットの性能が大きく影響するフランスGPでアップデートを投入すると報じられている。エンジンアップデートについて田辺豊治は「我々の開発は進行中であり、次のステップをいつ導入するかを検討しているところです」とF1カナダGPの週末にコメント。「現在のPUの状況、走行距離、ダメージなどを観察しています。アップデート版の新しいPUを導入するのに最適なタイミングはいつかについてチームと話し合っています」「そこはホンダだけの問題ではありません。トロロッソとレッドブルの両方のチームと密接に取り組んでいます。現時点でいつになるかは正確にはお伝えできませんが、新しいアップデート版PUの導入を目指しています」レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F1フランスGPで新しいエンジンを投入するが、大きなステップではなく、大幅なアップデートの投入は9月のF1イタリアGPになると語っている。「我々はパワー面で遅れをとっている。だが、ポール・リカールで新しいエンジンを得ることになる。それは必ずしも大きなステップではない。それを得られるのはモンツァになるだろう。だが、ホンダは追いついている」とヘルムート・マルコは SpeedWeek に語っている。だが、ドライバーを務めるマックス・フェルスタッペンはたとえ小さな改善であっても、結果には大きな違いとして現れるだろうと期待している。「全員がクルマを速くするために懸命に仕事をしているし、今後のレースで僕たちがどのレベルまで行けるか見てみよう」「もっと多くのパワーがあり、クルマのバランスがもっと良くなれば、状況は変わってくるはずだ」 「モナコでは僕たちが2番目にベストなチームだったけど、モントリオールで苦戦を強いられることはわかっていた。去年、僕たちはここで競争力があったけど、僕たちのクルマはメルセデスやフェラーリよりも良かった。今はそうは言えない」「僕たちに改善が必要であることは秘密ではない。僕たちはシーズン序盤から自分たちのポジションをわかっているし、チーム内の誰も結果には驚いていない」