ホンダは、F1イタリアGPで、ジェンソン・バトンが15位、ルーベンス・バリチェロが17位だった。バトンは、予選後にマシンのセットアップを変更したため、ピットからのスタート。後半に良いペースで走行するも15位でフィニッシュした。バリチェロが2度目のピットインでドライタイヤに変更するという賭けに出るが、路面が十分に乾いておらず、タイムは伸びず17位でチェッカーを受けた。
ジェンソン・バトン (15位)「タイヤ選択のアドバンテージを見込んで、僕らはピットレーンからスタートすることにしたが、セイフティカースタートになったため、ブレーキとタイヤの温度が非常に下がってしまった。最初の数周は水煙がひどくてとてもドライブするのが難しく、ポジションを落としてしまったことが残念だ。その後、レース中盤のラップタイムがいい時にクルサードの後ろにひっかかったことが、僕のレースに大きく影響した。最後のスティントは楽しかった。磨り減ったウエットタイヤを継続して使い、第2セクターで2回ほどファステストラップを記録した。しかし、最終的に15位となり、いい週末をここで過ごすことができなかったのは残念だ。」ルーベンス・バリチェロ (17位)「路面が乾き始めたと感じ、チャンスになると考えて、16周目にウエットタイヤに変えようと決めた。その後からタイムが上がって前との差を縮められたのは良かった。しかし、このことが1ストップ作戦に影響した。第2スティントでのウエットタイヤの働きは良かったが、残り10周で2回目のピットストップを行ったとき、クルーが路面の乾き具合はスリック(ドライタイヤ)に換えても大丈夫なくらいか尋ねてきた。十分に乾いているわけではなかったが、何も失うものはないから、やってみることにした。僕はベストを尽くしたが、路面はまだウエットすぎた。ウエットタイヤを履いたままでもっといい順位に入れたはずだが、何かを試してみることに価値があった。しかし、難しい週末だった。」ロス・ブロウン チームプリンシパル「スタート位置や、リタイアがほとんどないと想定し、何らかのチャンスをつかむことが必要だった。他のチームよりも早いタイミングでエクストリームウエットタイヤから通常のウエットに換え、この変更は妥当なものだと自信があった。終盤、ルーベンスの2回目のピットストップの際、ドライタイヤに換えるのにベストタイミングでないとはわかっていたが、チャンスを生み出すかもしれないと考えた。ジェンソンはいいレース展開で、われわれは正しいタイミングに正しいタイヤ選択ができた。終盤の彼は非常に速かったが、スタート位置からすればポイントに届かないことは、仕方がないことだ。前向きな材料としては、マシンはこの週末、これまでの日程と比較して、レースで良いパフォーマンスを見せていた。最後に、初優勝を獲得したトロ・ロッソに「おめでとう」と言いたい。トロ・ロッソにはたくさんの友人がいる。彼らは今週末、すばらしい仕事を成し遂げた。マシンへの技術面の変更はほとんどないが、ダウンフォースレベルが非常に異なっている。シンガポールは高いダウンフォースで、その後のレースもそれぞれダウンフォースレベルが違う。来週ヘレスで4日間テストを行うが、2009年のマシン、特にKERSシステムを中心に据えた作業を行う予定だ。」