ランド・ノリスがついに自身初のF1ワールドチャンピオンを獲得したアブダビGP。その直後、同郷の先輩であるルイス・ハミルトン(フェラーリ)が歩み寄り、温かい抱擁とともに祝福の言葉を贈った。ハミルトンは「とても誇りに思う」と語り、初タイトルのプレッシャーを乗り越えた26歳の勝者を称えた。ノリスはオスカー・ピアストリに抜かれ3番手に下がりながらも、表彰台フィニッシュでチャンピオン条件を満たし、最終的にマックス・フェルスタッペンをわずか2ポイント差で逆転。
イギリス人ドライバーとしてはハミルトン以来となる新王者の誕生となった。ハミルトンが語った“初タイトル”の特別さレース後、ハミルトンはSky Sportsに対し、ノリスの初戴冠について「本当に、本当にうれしい」と率直な喜びを表した。「特に言うことはないけど、とにかく彼のことを本当にうれしく思っている。初めてのタイトルを獲るというのは本当に特別なことだし、イギリスは素晴らしいドライバーを輩出し続けている」ハミルトンは自身も経験した“初タイトル決戦の緊張感”について触れ、ノリスの冷静さを称賛した。「初めてのチャンピオンを争う週末は緊張するものだ。週末前に彼には『今やっていることを変えずに続ければいい』と伝えた。きっとその通りにしたんだと思う」メディアエリアでのハグ「おめでとう、本当にうれしいよ!」ノリスがメディア対応中だった時、ハミルトンは歩み寄り、会話を遮る形で抱擁。「おめでとう、本当にうれしいよ! 言っただろ……」と声をかけ、慣れ親しんだ英国人同士の温かいシーンが生まれた。ノリスの戴冠と2025年の戦績ノリスは2025年シーズンに以下の成果を挙げた。■ 7回のポールポジション■ 7回の決勝勝利■ 2回のスプリント勝利■ 総獲得ポイント:423(フェルスタッペン:421、ピアストリ:410)シーズン15戦にわたりランキング首位に立っていたピアストリを逆転し、わずか2ポイント差の激戦を制した。ハミルトンはフェラーリで苦戦の一年も、最終戦で挽回一方のハミルトンは、フェラーリ移籍初年度で表彰台ゼロという厳しいシーズンに。アブダビではP16から8位まで挽回し、最終的に6位で2025年を終えた。ハミルトンはグラウンドエフェクト規定最終年のSF-25に苦しんだが、後半戦の粘り強さは健在。ノリスの戴冠に立ち会い、イギリスF1界の新たな歴史を祝福する形でシーズンを締めくくった。