メルセデスのルイス・ハミルトンは、今シーズンのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とのチャンピオンシップ争いで感じているプレッシャーは、これまでのレーシングキャリアで経験したなかでも最大だと感じていると語る。お互いに5度目のF1ワールドチャンピオン獲得を目指して戦っているルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルのバトルは、7戦を残してハミルトンが30ポイントのリードを築いている。
前戦F1イタリアGPでは、オープニングラップでセバスチャン・ベッテルがルイス・ハミルトンと接触してスピン。なんとか4位まで挽回したものの、優勝したハミルトンとの差は広がり、そのドライビングにはフェラーリの地元イタリアを含めて多くの批判が集まることになった。ルイス・ハミルトンは、ベッテルがそのようなミスをするのは、それだけ今年のチャンピオンシップ争いが激しいものになっている証だと語る。「熱は高まっているし、それは僕たち全員にとって避けられないものだ」とルイス・ハミルトンは ESPN にコメント。「当然ながら、見ている人たちは僕たちが感じている感覚を感じるのはとても難しいことだ。そのプレッシャーは僕がこれまで覚えているなかでも最大だ。それは自分自身の成功のため、願望、恐れ、僕に委ねてくれているいろんな人々のために背負っているプレシャーだ。2014年にF1がパワーユニット時代に突入して以降、メルセデスはドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の両方のタイトルを4連覇してグリッドを支配してきた。しかし、今シーズン、最強エンジン、最強シャシーの称号はフェラーリのものとなっており、メルセデスはこれまで経験していないチャレンジンを受けている。「タラレバやまだ起こってもいないことについてあまり話したくはない。『こういうことが起こったら、ああいうことが起こったら』と言うよりも、1レース毎に取り組んでいきたい。プレッシャーはかなり高いし、僕にできるのは全ての週末で結果を出すために頑張ることだけだ」「僕に言えるのは、自分は間違いなくクルマから多くのものを引き出しているということだけだ。でも、過去3レースでの3勝は、その週末で僕たちが優勢ではなかったのは確かだ」「僕たちは1~2歩遅れをとっていたけど、それでも前でフィニッシュした。それはチーム内の全員にとって信じられないくらい誇らしい感覚だし、その興奮は他の人たちにも刺激を与えていると確信している。また残りは7戦あるし、多くのポイントが残っている。信じて欲しけど、僕たちはまったく満足などしていない」「僕たちは彼らとのギャップを縮めたり、もっと頻繁にこのような結果を残せるようにさらに激しく仕事をしていかなければならないことはわかっている」ルイス・ハミルトンは、F1イタリアGPの週末はフェラーリがかなり強いと感じていたとし、リスクを冒して、ライバルの不運からアドバンテージを得ることができなかったら、勝てなかったかもしれないと振り返る。「イタリアは真逆の展開になっていたかもしれないし、僕たちは多くのものを失っていたかもしれない。レースにむけて、数年前のGP2のレースのこと、ロンが僕にチャンスを与えてくれたことなどを考えていた。彼は僕にチャンスを与えると言い、そこから僕はジェットコースターに乗ることになった」「全てのレースでありアグレッシブにならず、ミスをしないようにバランスをとりたくなるものだ。時にはやりすぎてしまうこともあるし、やり残してしまうこともある。僕は『何かをテーブルに残していると考えたままで離れたくはない』と考えていた。キミとのホイール・トゥ・ホイールのバトルは最高だったし、それが僕がレースで一番好きな部分だ」
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