ジョージ・ラッセルは、メルセデスF1のファクトリーで進められている開発についてさらなる洞察を示し、チームがW14の大幅な変更に「本当に懸命に取り組んでいる」と説明した。メルセデスは2014年から2021年にかけて8年連続でコンストラクターズタイトルを獲得したが、昨シーズンはレッドブルにその座を奪われ、グラウンドエフェクトのルール変更に対応できずに順位を下げた。
2023年シーズンの開始時も似たような展開となり、バーレーンGPの予選では、レッドブル、フェラーリ、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソがメルセデスのドライバーを上回ったシーズン序盤にさまざまな憶測が飛び交う中、メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフは、チームが開発ルートで「行き止まりの道」をたどったことを公に認め、水面下でコンセプトの変更が進められている。2023年シーズンの最初の3レースを終えて、メルセデスはアストンマーティン、レッドブルに次ぐ3位につけている。ここまでのメルセデスの調子についてあまり褒められない報道について、またW14の状態について見解を尋ねられたジョージ・ラッセルは、ブラックリーの経営陣は勝利の道を取り戻すために全力で取り組んでいることを明言した。「というか、ニュースで言われていることをずっと読んでいるわけではないけど、僕たちは勝つためにここにいるし、勝利とチャンピオンシップのために戦うためにここにいる。そして、明らかに今はそれをする立場にない」とラッセルは語った。「しかし、大きな変化が近づいている。当然、そんなに早くクルマに反映させることはできないけど、いずれは大きな変化が見られると思うし、ラップタイムがそれを表してくれることを願っている」メルセデスのシミュレーターで変更点を試したかと聞かれたラッセルは「そうだね、今、僕たちはこの変更を一生懸命やっている。あまり多くを語るつもりはないけど、期待通りに機能することを確認する必要がある」と答えた。ラッセルは、オーストラリアでパワーユニットのトラブルによりリタイアし、今季初のノーポイントに終わった。「しかし、何度も言ってきたように、明らかに間違ったウィンドウで開発を行ったことにより、冬の間よりも、この2~3週間で多くの利益を見出すことができた可能性がある。したがって、間違いなく正しい方向に向かっている」バーレーンやサウジアラビアでの控えめなパフォーマンスに続き、前戦オーストラリアでは、ルイス・ハミルトンがレッドブルのマックス・フェルスタッペンに次ぐ2位となり、メルセデスにとって前進となる結果を残した。この結果により、メルセデスF1はコンストラクターズランキングで3位の座を確保し、ドライバーズランキングでは、ハミルトンが4位をキープし、ラッセルはアルバート・パークでリタイヤしたため7位に後退した。