2025年F1アゼルバイジャンGPのフリー走行2回目セッションで、キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトは同じルーキーのメルセデスドライバー、キミ・アントネッリの走りに不満を示した。両者にとって2025年シーズンは対照的な一年となっている。イタリア人のアントネッリは開幕から強さを見せ、特にメルボルンやマイアミで印象的なパフォーマンスを披露したが、その後は経験豊富なチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグに対してペース不足が目立った。
一方、F2王者のボルトレトはヨーロッパラウンドの開幕以降、徐々に差を縮め、週末によってはヒュルケンベルグを上回る場面も見せてきた。しかしアントネッリはジョージ・ラッセルの成績に食らいつけず、重要なポイントを獲得できないレースが続いている。バクーでのFP2序盤、アントネッリが走行ライン上で減速していたことで、ボルトレトはファステストラップを妨害された形となり、チームラジオで怒りをあらわにした。「そうだよ、いいね。彼はレーシングライン上をただクルージングしてる」と20歳のボルトレトは吐き捨てた。だがセッション終了時には、アントネッリが4番手を獲得し、ボルトレトは15番手に沈む結果となった。ガブリエル・ボルトレト、アゼルバイジャンGPを前に意気込み週末を前にF1.comのインタビューで、ボルトレトはバクー市街地サーキットについて「最も難しいサーキットのひとつ」と語った。長いストレートと壁に近いレイアウトがその理由だという。「間違いなく年間で最も難しいサーキットのひとつ。ローダウンフォースの市街地サーキットはいつもタフだと思う。これまでのレースのようにポイント圏内で戦えることを願っている。ポイントを争えるのは良いことだし、それはチームや僕自身にとって自信につながる」また2025年シーズンの中団グループの接戦についても触れ、次のように語った。「僕たちが仕事をしっかりやり、結果を出せばそこにいけるのは明らかだ。でもすべては僕たちがトラック上で発揮できるパフォーマンス次第だ。パッケージ、クルマ、ドライビング、すべてを最大限に引き出すことができれば、彼らと戦えると信じているし、ぜひそのポジションを達成したい」オーストリアで初ポイントを獲得して以来、ボルトレトはコンスタントに入賞を重ねてきた。シルバーストンでヒュルケンベルグが表彰台を獲得して以降は、多くのレースでチームの先頭を走っている。