フォーミュラE 第2戦 香港ePrixでトップでチェッカーを受けたダニエル・アプト(アウディ)が車両規定違反で失格となり、フェリックス・ローゼンクヴィスト(マヒンドラ)が優勝となった。香港ePrixでは、レース全体を通してトップを走行していたエドアルド・モルタラ(ヴァージン)が残り2周でまさかの単独スピンを喫し、ダニエル・アプトが悲願のフォーミュラE初勝利、ワークス参戦したアウディに初勝利をもたらしたかに思われた。
しかし、レース後の検査でダニエル・アプトのマシンのインバーターとモーターのFIAセキュリティステッカーが、技術認可証で宣言されていたものと一致していないことが明らかになった。これがフォーミュラEの技術および競技レギュレーション違反となり、ダニエル・アプトはリザルトから失格となった。結果、改訂リザルトではフェリックス・ローゼンクヴィストが優勝となった。ポールポジションからスタートしたローゼンクヴィストは、セーフティカー先導でのスタート後のオープニングラップの1コーナーで単独スピン。11番手まで後退したが、そこから2位まで挽回していた。ローゼンクヴィストはフォーミュラEで2勝目となる。そして、エルアルド・モルタラが2位、そして、ミッチ・エバンスがジャガーに初表彰台をもたらすことになった。ダニエル・アプトは処分前は2戦を終えた時点でランキング首位に立っていたが、失格により開幕戦で優勝したサム・バード(ヴァージン)が35ポイント獲得でトップ、2ポイント差でジャン・エリック・ベルニュ(テチーター)が2位となった。散々な週末を過ごした2015/16シーズンのチャンピオンであるセバスチャン・ブエミ(ルノー)は10位に繰り上がり、なんとか1ポイントを獲得することになった。アウディは、決定を上訴する移行を示しており、実際に行動を起こすかどうかを今後数日で判断する。上訴となった場合、この件はFIAの国際裁判所に委ねられる。「アウディのチーム監督を務めるアラン・マクニッシュは「1番にラインを通過したのはダニエル・アプトだ。我々の見解では非常に強いレースだった。彼は本当にいい走りを見せ、チャンスが訪れるたびにそこにいた」とコメント。「だが、最終的にほろ苦い結末となった。これから我々はそれを調査し、上訴する意向だ。それが我々が話をしている状況だ」アウディがレース後の失格処分で勝利を失うのは今回で3回目となる。2014/15のベルリン、2015/16のメキシコではルーカス・ディ・グラッシが失格となり、特に2015/16はタイトルを獲得できなかった要因のひとつとなった。また、アウディは、5名のチームメンバーが最終車両がパルクフェルメに入る前に表彰台に向かったことで“安全規制の深刻な違反”をみなされた5000ユーロの罰金を科せられた。
全文を読む