フォース・インディア VJM02は、予想に反して独自のエアロコンセプトを採用してきた。2009年からマクラーレン・メルセデスと提携し、メルセデス・エンジンとマクラーレンのギアボックスやKERSを搭載し、加えてマクラーレンから技術支援も受けることになったフォース・インディア。そのため、マクラーレンのコピーモデルが登場するのではとの憶測もなされていたが、VJM02は随所にフォース・インディア独自の解釈が取り入れられたマシンとして登場した。
マイク・ガスコインが解雇され、マーク・スミスとジェームズ・キーがマシン設計の指揮を執って出来上がったVJM02。昨年モデルVJM01は、前身チームのマシンであるスパイカー F8-?Bをベースとしていたため、事実上VJM02はフォース・インディアとしてのフルオリジナルモデルとなる。 フロントウイングは、タイヤ内側のエリアとタイヤ周り、そしてタイヤ外側への空気の流れを明確に切り分けている。プレートはフェンスで仕切られ、内側は1枚、外側は3枚のエレメントで構成される。エンドプレートは外側に向かって湾曲し、ホイールの外側へ気流の逃がす。フロントノーズは、ハイノーズタイプを採用。ノーズ先端は、直線的に前へ突き出し、まるでジョーダン EJ11を連想させる形状。フロントサスペンションの直前には垂直にスプリッターが装着されノーズ下の気流を整える。 コックピット脇のサイドミラーは、取り付け部にウイングのようなデザインが施され、空力を考慮した形状が採用されている。サイドポッドには深めのアンダーカットが施され、フロアから延びたポッドウイングが装着される。ポッドウイングには、スプリッターが装着されている。 サイドポット上面は、コックピット後方から落し込まれる。エギゾーストもサイドポッドの一部としてデザインされている。後方はコークボトル上に絞り込まれるが、下部はより深く絞り込まれ、上面が覆いかぶさっている。この処理は、ルノーやBMWも今年のマシンに採用している。リアホイール周辺のフロアには、タイヤ内側へ向けて小さなスプリッタが装着されている。リアウイングは、2本の支柱を採用したオーソドックスなウイングが装着されている。主要諸元表:フォース・インディア VJM02
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