スクーデリア・フェラーリとフィリップモリスのパートナーシップに関してここ数週間に渡り、フェラーリとフィリップモリスとのパートナーシップに関して指摘されている法律上の問題は、フェラーリのF1マシンの車体に描かれているバーコードがマールボロのロゴを連想させる、そして我々フェラーリの代名詞である赤のカラーリングが、タバコ広告を想像させるものという2つの観点から生まれたものでした。
しかしながら、これら2つの指摘は、科学的根拠に裏づけされておらず、学術的にも証明されていないことに他なりません。更に言えば、今回の指摘は事実ではないということです。問題として報道された、スクーデリアがデザインしたマシンの車体にペイントされているバーコード柄ですが、車体のデザインはシーズンごとに変更されるものであり、シーズン中に修正が加えられる場合もあります。また、仮にマシンのデザインが宣伝効果を生むようなであれば、フィリップモリスは事前に合法な許可を申請しないといけないのです。フェラーリとフィリップモリスとの提携関係は、工場見学、ドライバーとの面会、製品の売買等に限られたもので、これらの活動は世界各国で合法と定められているものです。2008年以降、合法と認められた国でレースを行なう場合でも、マシンの車体にはロゴ、或いはブランドイメージはペイントされていません。まず前提として、真紅のフェラーリは、タバコ広告よりも影響力があるものだと我々は確信しています。仮に、他チームが我々と同じように赤をマシンのイメージカラーに採用したとすれば、それこそがタバコ広告を助長するものではないでしょうか?理解して頂きたいことは、20世紀から始まったモータースポーツ史上、真紅に彩られたマシンこそ、イタリアンレースカーの象徴ということです。つまり、赤という色から連想されることがあるとすれば、パートナーであるフィリップモリスよりも、まず我々フェラーリが先にくるということです。