スクーデリア・フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、F1カナダグランプリでエンジンのパワーを抑えていたとの憶測を否定。信頼性の問題は「コントロール下にある」と語った。今年のチャンピオンシップの飛躍的なスタートの後、スクーデリア・フェラーリに信頼性問題に忍び寄り始めた。特にパワーユニットに関しては信頼性への懸念が高まっている。
シャルル・ルクレールは、カナダグランプリでパワーユニットの年間使用基数制限を超えてグリッド降格ペナルティを受け、カスタマーチームであるアルファロメオとハースF1チームのドライバーもリーチがかかっている。F1カナダグランプリで、スクーデリア・フェラーリは、当初、前戦アゼルバイジャンで故障したターボチャージャー以外のすべてのコンポ―メントを交換し、金曜日の時点でシャルル・ルクレールに10グリッド降格が科された。しかし、土曜日には新しいターボチャージャーを投入し、シャルル・ルクレールは最後尾グリッドからレースをスタート。5位まで挽回してフィニッシュした。チームメイトのカルロス・サインツJr.は、バクーで搭載していたF1パワーユニットを継続し、3位グリッドから2位表彰台を獲得。しかし、レースリーダーのマックスフェルスタッペンの後ろで最後の15周を過ごし、70周のレースの63周目にファステストラップを記録したものの、オーバーテイクを仕掛けることはできなかった。それは、シャルル・ルクレールが予想していたほどバックマーカーを攻略が簡単ではなかったという事実と相まって、専門家の間で、信頼性の問題を恐れてフェラーリがF1エンジンを出力を下げていたのではないかと憶測を生んだ。しかし、スクーデリア・フェラーリのF1チーム代表であるマッティア・ビノットはこれを否定した。「いいや、我々はフルパワーだった」とマッティア・ビノットは語った。「バクーで起こったことは予想外だった。非常に低い走行距離で不可解なことが起こった。今、我々はシャルルに2つの新しいパワーユニットを導入しており、実際には多くのレースに向けていくらか十分なスペースがある」「我々が理解していない状況がない限り、今後のグランプリについては心配する必要はない。むしろすべてがコントロールされていると思っている」マッティア・ビノットは、F1-75に新しいF1エンジンを搭載したことで、シャルル・ルクレールがドライバーズチャンピオンシップでマックス・フェルスタッペンとの49ポイントの差を取り戻すことができることを望んでいる。「今、我々が今後のレースのためにフレッシュなパワーユニットを持っていのは確かだ。夏休みまで4つのレースがある」とマッティア・ビノットは語った。「彼にとって、可能な場合にどこで攻撃するか、ポイントを取り戻すことを目指すかが重要になるだろう」