フェラーリの開発陣は、新車F10のデザインが昨年マシンから大きな進化を遂げていると確信している。フェラーリは28日に2010年F1マシン「F10」を発表。昨シーズン、F60の開発を棄ててまで設計に注力してきたF10が、フェラーリを昨シーズンの不調から抜け出させてくれると期待している。「今回の新車は、空力開発、マシンセッティング、さらにはエンジンにおいて優れた進歩を遂げていると思う。大きく前進したと確信している」とフェラーリのテクニカルディレクターであるアルド・コスタは語る。
「ライバルがなにをしているかはわからないし、開幕戦で初めてそれがわかるだろう。しかし、去年のことは忘れて開幕戦から競争力を取り戻したいという我々全員の情熱とグループの熱意が備わっている」フェラーリは、昨年の春という早い時期からF10に取り組み始め、夏頃にはデザインスタッフはF60の開発を断念し、完全に新車F10に取り組んできた。アルド・コスタは、F10の開発作業の多くをダブルディフューザーを最適化させることに費やしてきたと語る。「昨シーズン、ダブルディフューザーは合法となった。ダブルディフューザーはマシンの設計に革命を起こし、変化させた。そして、我々はそれをゼロから始めなければならなかった」「我々はそのコンセプトを採用したが、マシンはすでに設計されていたので、前回のチャンピオンシップ中に行うのは不可能だった」「大きな変化が生じた。2008年から2009年のような劇的な変化ではないが、クルマは前年とはかなり異なっている」フェラーリは開幕戦前に多数の空力アップグレードを計画しており、さらに一年にわたって多くの空力アップグレードとメカニカルアップグレードを予定している。チーフデザイナーのニコラス・トンバジスは、F10を以下のように語る。「F10は前年のマシンと比較して全体的に変更されている」「十分な作業ができたどうかはトラック上でわかることは十分に承知しているが、我々が行った作業には非常に満足している」「素晴らしいチームワークだったし、全ての部門が懸命に作業した。我々はこのクルマが進歩していると確信しているし、初レースをみるのを楽しみにしている」関連:・フェラーリ、F10を発表 - 2010年1月28日・フェラーリ F10 (主要諸元)