フェラーリは、打倒メルセデスにために2016年のパワーユニットのレイアウトに大幅な変更を加えているという。昨年、フェラーリはパワーユニット面で大きな改善を果たし、メルセデスとのギャップを縮めた。フェラーリは、2016年F1マシンで、プルロッド式フロントサスペンションの廃止、メルセデス型のショートノーズの採用、ギアボックスのタイト化とよりコンパクトなリアエンドなど、大幅な変更を加えるとされている。
しかし、フェラーリにとって最も大きな改良はパワーユニットのレイアウト変更だとされている。F1公式サイトの解説によると、フェラーリは、パワーユニットのほぼ全てのコンポーネントに改良を施し、2015年と同じ位置に配置されるのはMGU-H(2)だけだという。エンジン面では、メルセデスが採用している可変インレットトランペットを採用。それに伴い、昨年使用した大きなインタークーラー(上1)をVバンク内から動かし、2つの小さめのインタークーラーを燃料タンクの上と左サイドポッドに配置(下1)、燃焼中の空気と燃料の混入の調整を可能にしている。また、インタークーラーは、ひとつは燃料タンクの前、もうひとつは左サイドポットに配置され、エンジンを冷却して、パワーを最大化させる。幅の狭いギアボックスを配置するために、MGU-K(3)はエンジン左側の下部に移動。一方、新しいオイルタンク(4)は以前よりも低く広くなり、低重心化を改善。クラッチ(6)はエンジンではなく、ギアボックスのハウジング内に移動されている。これらのレイアウト変更により、フェラーリの2016年F1マシンのリアによりアグレッシブなパッケージングを採用でき、空力的な成果を目指している。
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