FIA(国際自動車連盟)は、2021年のF1世界選手権にむけた空力レギュレーション変更のパッケージを完成。全体で約10%のダウンフォースを削減させる。10%のうちの半分は今年初めに合意されたフロアのルール変更によって説明されていたが、F1イギリスGPでのタイヤ故障はFIAとF1にさらなる変更を促した。
ピレリは、2019年に開発したタイヤを3年連続で使用することになる。追加の変更として、リアのブレーキダクト上に配置されたウイングレットのサイズの縮小、またフロアのストットのさらなる削減が行われる。また、2021年に発生するダウンフォースをさらに制限するためにディフューザーの形状も変更される。F1のシングルシーター担当責任者であるニコラス・トンバチスは、3つの新しい変更について説明した。「マシンの側面、フロアの端にあるスロットをいくつか削除する。リアブレーキダクトのウイングレット、ブレーキダクトの下部にあるこのカスケードは40mm狭くする。現在、いくつかがインボードにあり、基準面に到達しているディフューザーフェンスはステップ面が制限される。それらは50mmずつ切り刻まれる」変更の一部は、フロアへの変更が合意される前から議論されており、それらが復活したカタチとなる。「我々はそれらのいくつかを4月と5月に話し合っていた。そのあと、我々はフロアの変更だけを進めた」とニコラス・トンバチスは語る。「しかし、シーズンが進むにつれ、マシンがどれくらいのダウンフォースを生成しているかがわかり、さらに一歩踏み出す必要があると考えた」「我々が変更するエリアの選定に関する基準には、特に小規模なチームのためのコストの考慮も含まれている」「フロントウィングで何かを変更すると、それがマシンの残りの部分にノックオン効果を及ぼす可能性があるため、マシンのフロントは何も変更していない」「たとえば、すでにリアブレーキダクトに影響を与えていたフロアトリム、少し狭くなっているリアブレーキダクトは、いずれにしろ新しいものを作る必要がある。しがたって、懸命なレベルにまとめるためにコストと最適化の量を維持している」「これらの変化の合計は、マシンが持っている全体的なダウンフォースの約4~5%だと考えている」「もちろん、我々はすでに5月にフロアの端にこの斜めのトリムを作った。合計でおそらく10%の削減が見込まれると思う」「通常、チームは開発を通じて約4~5%増加することは明らかだ。正確な効果はわからないが、これらが推定値だ」F1の最高技術責任者であるパット・シモンズは、FIAとF1はどのような変更を行うかを選択するために多くの時間と労力を費やしたと述べた。「我々はこの件について非常に徹底した仕事をしたと思う」とパット・シモンズは語った。「我々は多くのシミュレーションを行った。最終的に選択されたフロアトリムを含む4つだけでなく、さまざまなオプションを検討した」「私たちはいくつかのステータスでそれらを調査した。コーナリング状況ではさまざまな車高を調べた」「そして何よりも、我々はそれを異なる空力設計哲学と呼んでいるという知識のもとで、特定のチームに有利にも不利にもならないアイテムを選択するために本当に懸命に努力した」
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