F1のチーム代表たちは、グリッドペナルティに代えてバラストをマシンに搭載するというアイデアにそれほど熱心ではない。現在、F1ではコスト削減のためにパワーユニットコンポーメントの年間使用数を制限しており、コンポーネントの交換時期と種類に基づいてグリッド降格ペナルティを科している。しかし、15グリッド降格以上のペナルティとなった場合は自動的に後方グリッドからのスタートとなる。
だが、このペナルティはF1のOBを含めた多くの人々から不人気であり、ドライバーではなく信頼性の欠陥によってペナルティを受けるべきではないとの声が挙がっている。また、現在のシステムに対する批判は、F1のオーバーテイクが非常に困難になっており、グリッド降格によってドライバーのレースが台無しになるとの事実にも起因している。そこでF1はより魅力的な方法を検討しており、グリッド降格ではなく、バランスをマシンに搭載することを提案している。だが、このアイデアはF1チーム代表からは不評だ。アルファロメオ・レーシングのF1代表を務めるフレデリック・バスールは「私はバラストの大ファンではない。バラストペナルティのね。レースはさらに悪化するだろう。」とコメント。「少なくともペナルティーを科せられて、後方からスタートすると、レースに少しスパイスが効く可能性があるが、バラストペナルティーを科せられれば、さらに悪化するだろう」バラストペナルティと同時に、ドライバーの1回目のピットストップで適用、もしくはレースタイムに加算するタイムペナルティも提案されている。「ピットストップの下でタイムペナルティを科すか、レースの終了後に加算することで、スタート位置を変えずに、予選も変えずに、より良いレースを促進することができる」とルノーのF1チーム代表を務めるシリルアビテブールが提案した。「率直に言って、理由が理解できない。一般的にサポートされない理由はわからないが、正当な理由があるに違いない」マクラーレンのザク・ブラウンもタイムペナルティ案に同意する。「タイムペナルティはかなりクリーンに理解できると思う。グリッドを複雑にすることはなく、ピットストップでそれを消化する」「戦略が重要になっている。いつピットインするか、タイヤはどうするかなどね。そのため、最もシンプルで、混乱が少なく、理解しやすいものにすれば、レースに興奮を加えると思う」
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