2017年、F1マシンは劇的な変化を遂げることになる。2017年に導入されるレギュレーションでは、ラップタイムの向上を狙ってダウンフォースが増加し、タイヤの幅も広げられる。FIAは“空力ルールの進化、幅の広いタイヤ、マシン重量の軽量化”により2017年は3秒以上のタイム短縮を見込んでいる。
また、ピレリのマルコ・トロンケッティ・プロヴェラCEOは「来年、新車は4〜5秒速くなり、タイヤは2.5秒貢献する」と La Gazzetta dello Sport と述べている。だが、ラップタイムの向上とダウンフォースの増加は、ドライバーにとってよりチャレンジングになると考えられている。また、この変化がF1のオーバーテイク問題を軽減することはないと考えている者も少なくない。ウィリアムズのパット・シモンズは「言うまでもなく、クルマにダウンフォースが増えることは、後続マシンに影響を及ぼす」とコメント。ルイス・ハミルトンは、ダウンフォースの増加を望んでいないドライバーのひとりだ。「僕たちは、近づいて、オーバーテイクできるように、メカニカルグリップを増やして、後続のクルマの空力の影響を少なくする必要があると思う。空力からラップタイムで5秒の価値が得られても、何も変わらないだろう。ただ速く走れるようになるだけだ」だが、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、2017年にレースが改善すると考えている。「クルマは、メカニカル面でタイヤからより多くのダウンフォースを生み出す。それがオーバーテイクの数を損なうことはないはずだ」とエリック・ブーリエはコメント。「その上、フロアとディフュザーがより多くのダウンフォースを発生させ、フロントウィングの影響は低くなり、より多くのオーバーテイクを可能にするだろう」「その全てがより多くのオーバーテイクを可能にするだろう。現在全てのオーバーテイクがDRSとタイヤレギュレーションによって推進され、5%は増えるだろう」
全文を読む