元F1ドライバーのダニール・クビアトは、イタリアのライセンスを取得し、オーバーオールに「il Tricolore」の文字を入れて、ランボルギーニからル・マンに参戦する。現在、ロシア人ドライバーは、ヨーロッパを拠点とする国際大会に出場する際、さまざまな制限を受けることになる。
F1を統括するFIAは、ロシア人に対し、ウクライナ紛争をめぐって自国を糾弾する「ドライバー コミットメント」レターにサインするよう求めているほどだ。元ウイリアムズのF1ドライバーで、現在はロシア自動車連盟の最高幹部であるセルゲイ・シロトキンは「ロシアのモータースポーツの職員として、我々のドライバーに制限なく運転や仕事をする機会を与えてほしいと思っている」とRTLに語った。「スポーツは、常に政治の外にあるべきだと思う」しかし今、元レッドブルとアルファタウリのドライバーであるダニール・クビアト(28歳)は、ランボルギーニのワークスプロトタイプドライバーとして契約することで、実質的に完全なイタリア人としてのアイデンティティを持つことになることが明らかになった。「ウクライナ戦争のせいで、F1チームのロシア人ドライバーへの関心は限られてしまった」とAuto Motor und Sportのトビアス・グルナー記者は説明する。「クビアトは、ロシア人アスリートに対する制裁を避けるために、イタリアのレーシングライセンスのもとでランボルギーニに所属することになる」「彼はカートのキャリアの初期にロシアからイタリアに移り住み、イタリア語を流暢に話すことができる」ダニール・クビアトは「僕はイタリアで育ったので、このコミットメントは特に誇りに思う。とても光栄なことだ」と語った。イタリアのLa Gazzetta dello Sportによると、クビアトがイタリアに渡ったのは、彼がまだ11歳のときで、「レースへの大きな情熱を育むため」だったという。その後、クビアトは「間もなく家族とともに」ローマに定住することになった。ランボルギーニの公式サイトでは、ダニール・クビアトの国籍は『イタリア』と表記されており、同紙は、スポーツカーで優勝した際には、クビアトのためにイタリア国歌が流れる可能性さえあると述べた。
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