ダニール・クビアトは、少なくともF1マレーシアGPとF1日本GPでトロ・ロッソのF1シートをピエール・ガスリーに明け渡すことになった。ロシア出身のダニール・クビアトは、2014年にトロ・ロッソでF1デビュー。当時19歳だったクビアトはGP3からのステップアップ。同年にはF1ロシアGPが初開催されている。
2015年にはセバスチャン・ベッテルのフェラーリ移籍にともない、レッドブルに昇格。F1ハンガリーGPで2位表彰台を獲得している。2016年には序盤に多くの接触事故を起こし、シーズン途中にマックス・フェルスタッペンと交代するかたちでトロ・ロッソに出戻り。その後は成績が伸び悩んでおり、今年は14戦を終えた段階でわずか4ポイントと低迷していた。トロ・ロッソは26日(火)、今週末のF1マレーシアGPからダニーエル・クビアトに代えてジュニアドライバーのピエール・ガスリーを起用することを発表。何戦での起用かは正式には発表されていないが、少なくともF1日本GPでガスリーがSTR12のステアリングを握ることは決定している。今回のドライバー交代についてトロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストは「理由は様々だが、そのいくつかは技術的な問題によるものだが、それ以外は自分自身でのミスもあり、ダニール・クビアトは、今年ここまで本来の彼のポテンシャルを示していない。今後のレースで彼を外すのはそれが理由だ」と説明。今回、トロ・ロッソのシートを失うダニール・クビアトだが、プレスリリースでは「レッドブル・ファミリーの一員として残る」とされており、ピエール・ガスリーが参戦するスーパーフォーミュラの最終戦と日程が重なるF1アメリカGPでは再びシートに戻る可能性があるとみられている。今回の交代劇は、ピエール・ガスリーが2018年にフル参戦する実力があるかを評価するためのもの。現在トロ・ロッソのドライバーを務めるカルロス・サインツは2018年にルノーへの移籍が決定しており、ロシアでのマーケティングで重要な役割を果たしているダニール・クビアトが再びフル参戦する可能性も残されている。ホンダのF1エンジンを搭載して「トロ・ロッソ ホンダ」として参戦する2018年に誰がドライバーを務めることになるかも注目だ。関連:トロ・ロッソ、ピエール・ガスリーのF1マレーシアGPでの起用を正式発表