シャルル・ルクレールは、スクーデリア・フェラーリがF1-75のポーパシングに対処するために一生懸命に取り組んできたことで、FIA(国際自動車連盟)によって発行された技術指令によって水の泡になると語る。カナダグランプリの前夜、FIAはバクーで多くのドライバーに不快感を与えたバウシングに対する新しい技術指令を発表した。多くのドライバーがFIAに介入を求めて、メルセデスのジョージ・ラッセルは、何もしなければ「重大な」事件が発生すると警告していた。
FIAは、チームがF1マシンを安全なセットアップで走らせていることを確認するために、バウンシングをより綿密に監視する。これには、FIAの基準を満たされない場合に車を10mm上げることを強制することが含まれる可能性がある。スクーデリア・フェラーリは、パフォーマンスに影響を与えていないものの、かなりの割合でポーパシングに苦しんでいるが、これまで2勝を挙げて、コンストラクターズチャンピオンシップで2位につけている。シャルル・ルクレールによると、それは問題を無効にするためのスクーデリア・フェラーリの優れた作業によるものであり、現在公開された技術指令によって、その作業がすべて無意味なものになると嘆いた。「一方で、もちろん、ジョージの指摘は理解している。バクーの後に彼とルイスが車から降りるのを見ると非常に酷かった」とシャルル・ルクレールは語った。「現在ルイスが経験している痛みはわからないわけではないし、受け入れられらないものだ」「しかし、一方で、実際にこれらの問題を乗り越えるためにチームが過去数か月に行った作業の量を過小評価することはない。これらの車を初めて試したときから僕たちの最優先事項だった」「僕たちはこれらの問題を乗り越えるために取り組んできた。改善は大幅に進んだと思うけど、これまでに行ったすべての作業が、他チームよりも苦労しているチームが1つある可能性があるため、ゴミ箱に捨てていいのだろうか?「これが僕の見解です。メルセデスではそれが非常に悪いことは明らかだけど、おそらく修正できると思う」ジョージ・ラッセルは、この技術指令がどのような影響を与えるかはまだ明らかではないと説明し、単に車高を上げるだけではすべての問題が解決するわけではないことを強調。また、ポーパシングとボトミングは異なる現象であり、2つの問題が置き換わっていると説明した。ポーパシング(ポーポイズ現象)は、床下のダウンフォースの喪失と回復のサイクルによって引き起こされ、バウンドの動きを生み出す。一方、ボトミングは、路面にぶつかった硬いフロアがバウンドを生みだす。「結局のところ、FIAはルールメーカーであり、彼らが望むあらゆる規制の変更をもたらすことができる」とジョージ・ラッセルは語った。「(記者会見で)ここに座った人は誰も、それが彼らのパフォーマンスを改善するのか、もしくは彼らのパフォーマンスに悪影響を与えるのかを分からない。だから、僕たちは実際に見てみなければならない」「これらの車には非常に多くの異なる側面と要素があるため、車高を持ち上げても、必ずしもそれを軽減したり、解消したいるすることはない。ポーポイズとボトミングの中間にいる、ここでは2種類の異なる問題が発生している」「誰にとっても運転しやすく、誰にとってもパフォーマンスに影響を与えないようになることを願っている」