カルロス・サインツJr.が、これまで公の場で語ったことがないという独自のF1改革案を明かした。ウィリアムズF1でチーム再建の中心を担うサインツJr.は、全ドライバーがシーズン中に全チームのマシンを平等にドライブするという大胆なアイデアを披露。真のドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権を両立できると持論を展開した。
「全員が全マシンに乗る」理想のF1構想スペインGPの週末に『Mundo Deportivo』の独占インタビューに応じたカルロス・サインツJr.は、理想のF1について問われると、これまで語ったことのないという構想を明かした。「少しクレイジーなアイデアがある。たぶん、これまでメディアで話したことはないと思う」そう切り出したサインツJr.は、ドライバーとチームを切り離した新たな選手権の形を提案した。「絶対に実現しないだろうけど、僕はずっと、メーカーとドライバーを分離したF1を考えていたんだ」「例えば20戦あるシーズンなら、各ドライバーが全チームのマシンで2レースずつ戦う。ドライバーはチームに所属するのではなく、F1が契約する存在になる」「そうなれば、僕はウィリアムズで2レース、メルセデスで2レース、フェラーリで2レースという形で走ることになる」「全ドライバーがまったく同じ条件でタイトルを争える。そうすれば、本当の意味でのドライバーズ選手権になる」さらに、コンストラクターズ選手権についても独自の考えを示した。「ドライバーが各メーカーのために獲得したポイントを集計すれば、メーカー選手権も成立する」「そうすることで、ドライバーとメーカーを完全に切り離せる。本当のドライバー選手権と、本当のメーカー選手権の両方が実現するんだ」現代F1のエネルギーマネジメントに苦言2026年レギュレーションについてもサインツJr.は率直な見解を示した。現在のF1では電力回生とエネルギーマネジメントの重要性が大幅に高まっているが、その対応に多くの時間が費やされているという。「バッテリーを探し続けるスパイラルに入り込むと、本当におかしくなりそうになる」「だから僕はできるだけ自然に運転することにした。その上で必要な部分だけ変えるようにしている」シミュレーター作業でも従来との違いが顕著だ。「1月や2月は特にそうだった。エンジンや新レギュレーションに対する不確実性が大きかったからね」「今ではシミュレーターで8時間作業するとしたら、以前は8時間すべてをセットアップ作業に使っていた。でも今は6時間がセットアップ、残り2時間はエネルギーマネジメントに費やしている」「F1は正しい場所と正しいタイミング」12年間のF1キャリアを通じて、タイトル争いができるマシンに恵まれなかったことについても質問を受けたサインツJr.は、F1の現実を冷静に受け止めている。「F1を理解している人なら、それがこのスポーツだと分かっている」「正しい場所に、正しいタイミングでいることが重要なんだ」「そして残りのキャリアでは、その年に与えられたマシンでベストを尽くすしかない」「結局のところ、獲得できるタイトルや勝利数は、マシンが許してくれた範囲でもある」そのため、ドライバー評価についても独自の考えを示した。「ドライバーは何回チャンピオンになったか、何勝したかだけで判断されるべきではない」「どんなマシンを与えられ、その中で何を成し遂げたのかで評価されるべきだと思う」ウィリアムズでの成功を信じる一方で、ウィリアムズの将来については楽観的な見方を崩していない。チーム代表ジェームズ・ボウルズは2028年の優勝争いを目標に掲げているが、サインツJr.もそれは現実的な目標だと認めた。「2028年という目標は現実的だと思う」「ただ、今年は予想以上に苦戦しているので、数カ月から1年ほど遅れる可能性はあるかもしれない」それでも、より早い成功を望んでいる。「僕自身、あとどれくらい待てるのかを考えている」「できるだけ早く再び勝ちたい」「だからジェームズが2028年と言っていても、僕はそれより早く実現できるようチームをプッシュし続けるつもりだ」