キャデラックF1チームは、クリスチャン・ホーナーが同陣営に加わる可能性についての噂を強く否定した。チームを運営するTWGモータースポーツ代表のダン・トーリスは、2026年以降のドライバーとしてセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスを起用する記者会見で「ホーナーがキャデラックからF1に復帰するのでは」との質問を受けた。
トーリスはこれに対し、明確に否定すると同時にグレアム・ロードンへの全面的な信頼を強調した。「クリスチャン・ホーナーと交渉した事実はなく、その計画もない。したがって、この噂を公式に打ち消したい。我々の支持、信頼、後押しは100%グレアム・ロードンにある」と語った。グレアム・ロードンロードンは2010年に参戦したヴァージン/マルシャ/マノーF1チームでCEOを務め、2015年末に離れるまでチームを率いた人物。今回のキャデラックF1立ち上げにおいて中心的な役割を担ってきた。当初はマイケル・アンドレッティが主導していたプロジェクトにコンサルタントとして招聘され、やがてチーム構築計画の策定を主導。その後、チーム代表就任のオファーを受けた。チームの施設構築に加え、ドライバー選定プロセスにも深く関与しており、最終決定はトーリスとゼネラルモータースが下したものの、ペレスとボッタスの起用においてもロードンの影響は大きかった。さらにロードンは、人材採用や設備強化を統括しており、その一環として「レース・レディ」プログラムと呼ばれる週末シミュレーション運用の準備を進めている。