ブリヂストンが、ホッケンハイムで開催されるF1ドイツGPの展望を語った。2010年F1世界選手権後半戦となる第11戦ドイツGPで、ブリヂストンは2段階のコンパウンド差があるハードとスーパーソフトコンパウンドを使用する。ドライタイヤの中で一番硬いハードと一番柔らかいスーパーソフトの組み合わせは、今シーズンのサーキットの中でホッケンハイムのレイアウトと路面の過酷さが中程度であることから実現が可能になった。
全長4.574kmのホッケンハイムは1周を通じて大部分が高速セクションだが、最終セクションは低速であり、いずれにも対応可能な戦略が求められるサーキットである。安川ひろし (ブリヂストンモータースポーツ推進室長)「ドイツはヨーロッパで最大且つ最も重要な自動車マーケットの一つで、ブリヂストンは強い存在感を示す必要があります。私たちにとって、ニュルブルクリングとホッケンハイムのレースを行き来するのは興味深いことです。ドイツでは当社の現地マーケットが懸命に仕事に取り組み、私たちのタイヤは高い評価を受けています。今年のF1 はドイツ人ドライバーが多いため、レースのTV視聴率もかなり上昇しています。もちろんミハエル・シューマッハの復帰も大きな影響を与えました。また、ドイツGPでハード、スーパーソフト両コンパウンドを使うことがどのような結果をもたらすか確かめたいと思っています」 浜島裕英 (ブリヂストンMS・MCタイヤ開発本部フェロー)「ホッケンハイムでスリックタイヤを装着しレースに臨むのは、我々がタイヤの供給をはじめた1997年以来初めてのことです。当時のコース形状は今とはかなり異なっていました。現在のレイアウトでは長い左カーブからヘアピンに続き、このセクションでは安定性が重要になります。ヘアピンの後はリアタイヤの大きなトラクションが必要で、その他のセクションでは全体的なバランスが大切になります。今回はホッケンハイム・サーキットの特性に合わせ、私たちのコンパウンドの中で一番硬いタイヤと一番柔らかいタイヤを組み合わせることが可能になりました。この組み合わせは出場する全員に課題を提供し、展開を面白くするでしょう。天候も大事な要因になります。気温が高ければスーパーソフトの安定性と耐久性を管理することが課題となり、逆に気温が低ければハードを適正な温度域で作動させることが難題になるでしょう」
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